お見舞いのお返しは不要? 回復しない時の対応や手紙の書き方も解説

病院内の入院用の部屋の写真
出典:Unsplash

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病気で入院した際などにお見舞いをもらったとき、お返しをしなければいけないのか悩む人も少なくないでしょう。
特に、入院中に本人が亡くなる場合やなかなか病気が治らないときには、対応に迷ってしまいますよね。
今回は、お見舞いのお返しのマナーやお返しが不要なケースについて解説します。
状況別に応じたお返しの手紙の書き方も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

目次

お見舞いのお返しは不要?

病気で入院した際などにお見舞いをもらったときは、お返しをするのが一般的。
基本的には、退院したときや病気が回復した段階で贈るケースが多い傾向です。
ただし、体調がまだ回復しないときには、無理に贈る必要はありません。
また、相手から事前にお返しを辞退すると言われているときも、言葉どおりお返しの準備は不要です。

【状況別】お見舞いをもらった時の対応

ここからは、お見舞いをもらったときの対応について、状況別に解説します。
病気が全治したときや回復途中など、シーンにあわせてふさわしいお返しをしましょう。

全治した場合

病気が全治したときに贈るお返しは、「全快内祝」「全快之内祝」「快気祝」といった言い方をします。
手紙やのし紙の書き方には注意しましょう。
入院していたときにもらったお見舞いには、退院後完治したタイミングで渡すのがベストです。

退院したが完治していない

退院したけれど病気がまだ回復しない場合は、無理にお返しをせず治療に集中しましょう。
入院中にお見舞いをもらったからといって、退院後に必ずお返しをする決まりはありません。
退院後の礼儀としてお返しを贈りたい人は、「退院内祝」「御見舞御礼」などの言い方を選ぶのがベター。
病気がよくなることを示す「快気祝」の書き方は、避けたほうがよいでしょう。

まだ入院中で病気が回復しない

入院中にお見舞いをもらったら、早くお返ししなければならないと気持ちが焦ってしまいますよね。
もし病気が思ったように回復しない場合や長期的な入院が見込まれる場合は、基本的にお返しを贈る必要はありません。
とりあえず相手にお礼の気持ちを伝えたいときは、「御見舞御礼」「謝 御見舞」の書き方を選ぶのがおすすめです。

病気が回復しないまま亡くなる場合

入院中に病気が回復しないまま、残念ながら亡くなるケースも考えられます。
その後、遺族がお見舞いへのお返しを用意するのであれば、香典返しの際に多めの金額にするとスムーズです。
手紙やかけ紙には、「志」「満中陰志」などの書き方を選びます。

お返しに贈る手紙の書き方

お見舞いのお返しに贈る手紙書き方として、かしこまった文章を選ぶのがベター。
文章の始まりには「頭語」を、終わりには「結語」をセットで使用します。
「拝啓」、「敬具」を使うとよいでしょう。
頭語の後には、「拝啓 ○○の候」と時候のあいさつも欠かせません。
○○の部分には、「新春」「盛夏」など、手紙を送る時期に応じた言い方が必要なため注意が必要です。
本文には、入院中にお見舞いをいただいたお礼や心配や迷惑をかけたお詫び、現在の体調などを記載します。
職場の人に贈る場合は、復帰を見込める時期も書くと丁寧な印象です。

【全治した場合】お返しに贈る手紙

ここからは、全治した場合のお返しに贈る手紙の例文を紹介します。
お見舞いに対するお礼の言い方や病気が完治した状況などを伝える書き方の参考にしてください。

  • 拝啓 ○○様

    初夏の候 皆様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
    この度は突然の入院で、ご心配とご迷惑をおかけし、大変申し訳ございませんでした。

    お忙しい中、お見舞いとお心遣いをいただき、厚くお礼申し上げます。
    おかげさまで5月25日に退院することができました。

    しばらくは経過観察が必要になりますが、6月初旬には職場復帰できる見込みです。
    わずかではございますが、お礼のしるしを同封させていただきます。

    まずは略儀ながら書中をもって快気のご挨拶とお礼を申し上げます。

    敬具
  • 拝啓 ○○様

    新春の候 ○○様はお健やかにお過ごしのことと存じます。
    年末で慌ただしい中、先日はお見舞いの品をいただきありがとうございました。

    1月6日に無事退院し、今月中にでも社会復帰できる見込みです。
    本来ならば直接お伺いしてお礼をお伝えしなければならないところ、手紙での連絡となり申し訳ありません。

    まずは退院のご報告とお見舞いいただいたお礼を申し上げます。
    寒さ厳しい季節柄、○○様も体調を崩されませんよう、どうかご自愛ください。

    敬具

【退院したが完治しない場合】お返しに贈る手紙

ここでは、治らないまでも退院した場合のお返しに贈る手紙の例文を紹介します。
とりあえず病気が落ち着いたことの報告と、お見舞いのお礼を伝えたいときの書き方の参考にしてください。

  • 拝啓 ○○様

    春爛漫の季節を迎え、皆様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
    先日はお忙しい中お見舞いいただきありがとうございました。
    真心のこもったお見舞いの品にも、深くお礼申し上げます。

    おかげさまで経過良好となり、4月3日に退院いたしました。
    しばらくはリハビリに通うこととなりますが、6月中には職場復帰できる見込みです。

    復帰後は、よりいっそう精進してまいりますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
    心ばかりではございますが、同封の品はお礼のしるしでございます。

    まずは書中にて、お見舞いのお礼とさせていただきます。

    敬具
  • 拝啓 ○○様

    晴天が続く盛夏のみぎり、〇〇様におかれましては、ますますご隆盛のことと存じます。
    この度はご心配とご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんでした。

    また、入院中に結構なお見舞いの品をいただき、厚くお礼申し上げます。
    おかげさまで経過良好となり、7月2日に無事退院いたしました。
    しばらくは自宅療養が続きますが、お盆過ぎには仕事復帰できる予定です。

    まずは退院のご報告とお見舞いいただいたお礼を申し上げたいと考え、筆を取った次第です。
    〇〇様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。

    敬具

【入院中で回復しない場合】お返しに贈る手紙

ここでは、入院中で回復しない場合のお返しに贈る手紙の例文を紹介します。
基本的に病気が回復しないときはお返しをする必要はないものの、先にお見舞いのお礼を伝えたい人は参考にしてください。

  • 拝啓 〇〇様

    向春の候、〇〇様におかれましては、ご健勝にお過ごしのことと存じます。
    この度は、突然の入院で〇〇様にご心配をおかけし申し訳ございませんでした。

    また、温かいお言葉とお見舞いの品をいただき、大変恐縮しております。
    退院の目処はたっておりませんが、入院後の経過は安定しております。

    命にかかわるほどではありませんので、〇〇様もご休心くださいませ。
    心ばかりですが、お礼のしるしを同封させていただきます。

    入院中の身で自由がきかず、お礼が遅くなりましたことご容赦ください。
    書中をもちましてお見舞いのお礼とご報告まで申し上げます。

    敬具
  • 拝啓 〇〇様

    日ごとに寒さが身にしみる季節となってまいりましたが、〇〇様にはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
    さて、この度は私の病気のことで、ご心配とご迷惑をおかけし大変申し訳ございません。

    お忙しい中お見舞いにお越しいただいたうえに、結構な品までいただき厚くお礼申し上げます。
    病状は良いとは言えませんが、万一のことはないと信じておりますので、お見守りいただければ幸いです。

    お見舞いをいただいておきながら、お礼が遅くなり失礼いたしました。
    時節柄、〇〇様におかれましても、どうかご自愛ください。

    敬具

まとめ

今回は、お見舞いのお返しのマナーや手紙の例文を紹介しました。
入院中にもらったお見舞いには、お返しをするのが一般的。
しかし、病気が回復しないときや治らないまま入院が長引くときは、無理に返す必要はありません。
また、お見舞いをもらってもお返しを辞退すると言われたときも、基本的にはお返しの準備は不要です。
お返しと一緒に手紙を贈る場合は、言い方に気をつけつつ、お見舞いのお礼や病気の状況を相手にしっかり伝えましょう。

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