孫が贈る、祖父母の葬式でのお別れの言葉例文 20代・30代・40代など年代別に解説
葬式では、20代、30代、40代の孫に弔辞をお願いされることがよくあります。。
しかし生前、祖父母とあまり接していなかったり、そもそも交流がなかったりして思い出がない人もいるでしょう。
そこで今回は、孫代表のお別れの言葉の例文を20代、30代、40代と分けて考えてみました。
葬式で弔辞を任されたものの、あまり思い出がない場合に使える例文も紹介します。
祖父母の葬式のお別れの言葉とは?
葬式におけるお別れの言葉は弔辞とも言います。
祖父母の葬式で行われるお別れの言葉はどんな流れになるのでしょうか。
お別れの言葉の流れ
葬式におけるお別れの言葉の流れは以下です。
まず葬式が始まり、15分ほど経つと僧侶の読経が一旦終わり弔辞の時間になります。
孫によるお別れの言葉は、友人代表の後など最後に行うことが多いです。
そうではなく関係の深い人から順番に弔辞を言っていく場合もあります。
孫代表が選ばれることも
祖父母の葬式でのお別れの言葉は、孫全員ではなく基本的に孫代表が選ばれます。
孫代表として選ばれやすいのは、孫の中の年長者や、同居していた内孫など。
そのほかよく祖父母の家に遊びにいっていた孫や、特別仲の良かった孫などが孫代表になることもあります。
お別れの言葉は何を書く?
祖父母のお別れの言葉に、何を書くのかも悩むところですよね。
ここでは、孫代表のお別れの言葉の基本の書き方を紹介します。
呼びかけ・導入
20代、30代、40代の孫の場合、最初の導入部分は、葬式に来てくれた人への挨拶から始めるのがベスト。
祖父母との関係を簡単に説明するのもおすすめです。
祖父母に向けた手紙スタイルなら、祖父母への呼びかけにするのもいいでしょう。
訃報を受けた時の心境
次に、祖父母の訃報を受けた時の心境について話します。
悲しみ、驚き、実感が湧かなかったなど、その時の素直な気持ちを書いてください。
心境を示すことで参列者との共感を築き、祖父母の存在の大切さがわかる文章になるでしょう。
祖父母との思い出
孫代表の弔辞では、祖父母との思い出を述べます。
自分にとってどんな祖父母だったのか、好きだったところや印象に残っている出来事を考えてみましょう。
自分しか知らない祖父母のエピソードなら、参列者に飽きずに聞いてもらえます。
別れ・感謝の言葉
弔辞の最後には、別れや感謝の言葉を必ず述べます。
さようならの気持ちと、今までお世話してくれたことに対する感謝の気持ちを言葉にしてください。
宗派によっては、また会いたいなどという言葉を使うのもいいでしょう。
葬式の弔辞におけるマナー
20代、30代、40代以降の大人が弔辞を読む際は、孫とはいえマナーも気を付けたいところ。
孫代表としてお別れの言葉を述べる人は留意しておきましょう。
一礼する
孫代表のお別れの言葉を読むときは、感謝と敬意を示すため一礼を忘れないようにしましょう。
司会者に呼ばれたら立ち上がり、参列者席と親族席にそれぞれ一礼をします。
その後、祭壇のマイクの前に立ち、祭壇の方に一礼してください。
短めにする
葬式では友人やお世話になった人なども弔辞を読むことがあります。
そのためいくら孫代表といえど、長々と弔辞を読むのはNG。
短すぎても軽薄と思われてしまうため、3分くらいが目安になるよう弔辞の内容を調節してください。
忌み言葉・不吉な数字を避ける
お別れの言葉を考えるときは、忌み言葉や不吉な数字を避けるのが大切です。
「重ねて、追って、たびたび、しょうしょう」といった不幸が続くことを連想させる言葉は使わないようにします。
また四や九などの不吉な数字は言い回しを考えて使いましょう。
宗派に合う言葉を使う
お別れの言葉を考えるときは、宗派に合う言葉を使うことが大切です。
例えば、キリスト教の場合「お悔やみ」を使わず、亡くなると「帰天」「召天」といった言葉を使います。
同じ仏教でも使う言葉、使わない言葉があるので、熱心な宗教信者がいる場では気をつけてください。
祖父母の弔辞のコツ
葬式で弔辞を読むときは、緊張して早口になってしまいがちです。
耳の遠い人でも聞き取りやすいよう、ゆっくり読むことを意識してお別れの言葉を述べましょう。
また、家族葬などなら形式ばった表現ではなく、祖父母に話しかけるような文にするのもおすすめです。
祖父母の思い出がない場合は?
孫代表のお別れの言葉を頼まれたものの、祖父母の思い出がないという人もいるでしょう。
特に、子供だとあまり会う機会がないまま祖父母が亡くなることもあります。
直接的な思い出がない場合は、父や母から聞いた祖父母の印象を書くのもおすすめです。
また、祖父母を知っている孫同士で話し合って共同で書き上げるという方法もあります。
祖父母へのお別れの言葉例文
最後に、祖父母へのお別れの言葉例文を紹介します。
20代、30代、40代と世代に分けて弔辞の例文を考えてみました。
祖父母との思い出がない人でも書きやすい例文も載せているので、参考にしてください・
【20代孫の例文】
おばあちゃんへ
先日、出先でおばあちゃんが亡くなったという知らせを聞いた時は、人前だったのに涙が止まりませんでした。
子供の頃の私はおばあちゃん子で、近所にあるおばあちゃんの家によく遊びに行っていました。
おばあちゃんはいつもなじみの駄菓子屋に連れて行ってくれて、100円分のお菓子を買ってくれたよね。
大好きなおばあちゃん、今まで本当にありがとう。
そしてお疲れ様。
犬のコロもきっと虹の橋で待っているので、よろしく伝えておいてね。
【20代孫の例文】
本日は祖母○○の葬儀に際し、孫を代表して挨拶致します。
祖母○○へ
いつかはこんな日が来ると思っていましたが、この現実をまだ受け止めきれません。
祖母は全てを包み込むような温かい雰囲気で、家族の中でも太陽のような人でした。
きっと、参列者のみなさんにもたくさんの愛情を持って接していたのではないかと思います。
私も祖母のように人に寄り添える人間になれるよう、これから生きていきたいです。
今までありがとうございました。
どうか安らかにおやすみください。
【30代孫の例文】
じいちゃんへ
じいちゃんは僕にとって知らないことを教えてくれる、友達みたいな存在でした。
一人っ子の僕は、幼い頃じいちゃんと過ごすことが多かったです。
お母さんに叱られて家の外に締め出されたとき、いつもこっそり鍵を開けてくれたことを今でも思い出します。
晩年は足が動かなくなってしまったけど、最後にじいちゃんを看取ることができて幸せでした。
大好きなじいちゃん、いままでありがとう。
これからも天から見守っていてください。
【30代孫の例文】
祖母の葬儀にあたり、ここに謹んで哀悼の意を捧げます。
祖母○○へ
いつかこんな日が来ることはわかっていましたが、あまりに突然のことでまだ受け止めきれていません。
祖母は幼い頃から遠方で暮らしていたため、年に1度ほどしか会う機会はありませんでした。
毎回人見知りする僕を笑顔で迎えてくれて、いつも祖母の温かさに甘えていました。
短い間でしたが、祖母と過ごした時間は僕の宝物です。
今まで本当にありがとうございました。
先に天国に行った祖父と共に、安らかにおねむりください。
【40代孫の例文】
おじいちゃんへ
あの日、おばあちゃんからおじいちゃんが亡くなったことを聞き、信じられない気持ちと共に深い悲しみが僕を襲いました。
僕がおじいちゃんの家に預けられた時期、厳しくも愛のある言葉をたくさんかけてくれたことを覚えていますか?
本当に迷惑かけたけど、おじいちゃんがいてくれたから今の自分があると思っています。
根気強く育ててくれて、本当にありがとう。
これからも、僕とおばあちゃんのことをずっと見守っていてね。
【40代孫の例文】
祖父の葬儀にあたり、ここに謹んで哀悼の意を捧げます。
祖父〇〇へ
このような日が来ることを覚悟していましたが、突然の訃報でまだ実感が湧きません。
あなたがいなくなってから、その存在の大きさを改めて知る毎日です。
祖父〇〇は真面目な性格で、孫の私にも厳しい人でした。
しかし、ひ孫が生まれてからは、肩の荷が降りたように表情がぐっと穏やかになってきました。
私は祖父の人生を通して、家族を守ることの大切さを教えられたような気がします。
今までありがとうございました。
天国でゆっくり休んでください。
まとめ
20代、30代、40代の孫が贈る、祖父母の葬式での弔辞の例文を紹介しました。
家族葬など堅苦しすぎない葬式なら、自分の言葉をただ素直に伝えるだけも大丈夫。
また20代、30代以降の大人が弔辞を読む場合は、忌み言葉を使わないなどマナーにも気を付けましょう。
祖父母との思い出がない場合は大変かと思いますが、例文を参考に弔辞を書いてみてください。