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漫画『ファイアパンチ』を考察! あらすじやアグニとルナ、サンの関係性も解説

ファイアパンチ
出典:Pixabay

※本ページにはプロモーションが含まれています

『チェンソーマン』でお馴染みの藤本タツキの初連載作品『ファイアパンチ』。
衝撃のラストを迎えた漫画であり、様々な考察がされています。
従来の漫画の常識を越えた展開は、多くの読者の気持ちを掴みました。
今回は、そんな『ファイアパンチ』の考察です。
『ファイアパンチ』のあらすじや登場人物をはじめ、その魅力や名台詞を紹介します。
ぜひ、チェックしてみてください。

この記事は『ファイアパンチ』のネタバレを含みます。
作品の結末に関するヒントを知りたくない人は注意してください。

目次

藤本タツキ著『ファイアパンチ』のあらすじ

舞台は、氷の魔女によって雪と氷に覆われた世界。
小さな村で幸せに暮らしていた妹のルナと少年アグニは、「再生」の力を持つ祝福者でした。
ある日王国からやってきたドマのせいで、住んでいた村が全焼し、最愛の妹ルナをも失ってしまいます。
ドマに復讐するため旅に出たアグニは、旅先で奴隷の少年サンを助けました。
さらにルナとそっくりな王国の高官ユダと戦うことになり、様々な苦難に見舞われます。

『ファイアパンチ』登場人物

ここからは、藤本タツキの『ファイアパンチ』に登場する人物を紹介します。
登場人物の詳細が分かればあらすじの理解にもつながるでしょう。

アグニ

アグニは、傷ついた体をすぐに治す祝福と言う能力がある少年です。
妹のルナと慎ましく過ごしていましたが、ドマの炎で村の仲間や妹のルナを失います。
さらにアグニ自身も、消えない炎に全身を包まれてしまいました。
ドマへの復讐の途中でサンやトガタに出会います。

ルナ

ルナは、アグニの妹です。
アグニとは、兄妹を超えて愛し合う仲でした。
妹のルナにも再生する能力がありましたが、兄よりも回復するスピードが遅く、ドマの炎で焼けてしまいました。
今際の際で妹のルナが最後に発した言葉が、アグニにとって呪いとなります。

サン

サンは、べヘムドルグの奴隷になった少年です。
体内から放電する祝福があり、悪意を持った人物に利用されそうになりました。
何度もアグニに助けられたことで、アグニを神として信仰するようになります。
信仰心はやがて自己中心的な物に変わり、最後は自分の理想をアグニに押しつけるようになりました。

トガタ

トガタは、映画好きの心は男性、体は女性の人物です。
再生する祝福を持っていて、300年生きています。
失われた映画を取り戻すため、アグニを主人公にして映画を作成しようと計画。
意図せず人の命を奪ったアグニを励まそうとする優しい心の持ち主です。

ユダ

ユダは、容姿が妹のルナにそっくりなベヘムドルグ王国の中心的な人物です。
再生の祝福者で100年以上生きているとみられ、何度もアグニの前に立ちはだかります。
しかしアグニの攻撃で記憶喪失になり、ルナと名乗りアグニと暮らすことになりました。
ラストは大きな木になり、一人で悠久の時を過ごすことになります。

ドマ

ドマは炎の祝福者で、アグニにとっては妹の敵でした。
旅の末アグニがみつけたドマは、アグニを全く覚えていませんでした。
ベヘムドルグ王国が崩壊した後は、子供達を保護して教師のようなことをしていました。
最後は錯乱したアグニの攻撃にあい、自分の炎で苦しむことになります。

ネネト

ネネトは、べヘムドルグの奴隷として生きていた少女です。
祝福がなく、13歳の決まりに従い結婚することになっていました。
住んでいた場所から逃走中に兵士に捕まり、ピンチだったところをトガタに助けられて、専属カメラマンになります。
アグニ教の拡大に不安を感じていました。

スーリャ

スーリャは、氷や炎など複数の祝福を操るルナやユダによく似た女性です。
自らを氷の魔女と呼び、旧世界から生きています。
ユダを木にすることで、地球を救おうとしていました。
映画『スターウォーズ』の続きがみたいと願い続けています。

『ファイアパンチ』魅力は?

ここからは、藤本タツキの漫画『ファイアパンチ』の魅力について解説していきます。
ぜひ最後まで読んでみてください。

ジャンプらしくない攻めた描写や世界観

『ファイアパンチ』は、従来の少年漫画にはない攻めた内容が魅力的です。
規制の多い少年漫画誌ではなく、漫画サイト『少年ジャンプ+』で掲載されていたこともあり、王道漫画とは異なる展開や世界観がみられました。
たとえば、アグニが自分の肉体を食糧にするシーンはおどろおどろしく、通常の少年漫画誌での掲載は難しかったと考察できます。
展開が読めないところが、読者にとって新鮮だったといえるでしょう。

個性あるキャラクター達

個性あるキャラクター達は、『ファイアパンチ』の魅力といえます。
祝福を持ったキャラクター、サンをはじめ彼らを取り巻く人々が最初からラストまで魅力的に描かれていました。
同じ藤本タツキの『チェンソーマン』に登場するキャラクターの考え方と共通点が感じられるキャラクターも多く、様々な考察ができます。
たとえばサンがアグニを狂信するところは、マキマのチェンソーマンへの思いと共通できると解説できるでしょう。

ラストまで展開が読めないストーリー

『ファイアパンチ』の最後は、誰も予想できない展開でした。
様々な考察や解説ができるラストで、読んだ人によって解釈も異なります。
藤本タツキは天才と呼ばれることが多く、『ファイアパンチ』以外の漫画も予想ができないといわれています。
『ファイアパンチ』の最後は、シーンが入り乱れながら展開していきます。
ラストを予想しながら漫画を読むと、良い意味で裏切られるでしょう。

【名シーン・名言】

ここからは、漫画『ファイアパンチ』に登場した名言を解説します。
あらすじと共に、ぜひチェックしてみてください。

「生きて……」ルナ

この台詞はアグニの村が焼かれ、妹のルナの命が消える直前に登場しました。
この言葉は、後の『ファイアパンチ』のあらすじに大きく影響を与えます。
アグニにとっては、今後の運命を左右する呪いの言葉になったといえるでしょう。
また物語では、トガタやユダも同じようにアグニに生きるよう伝えます。
このくり返しを解説すると何度も出てくることで、アグニにかけられた呪いが強くなっているといえるでしょう。

「わかった…俺は主人公になる…」アグニ

復讐を決意したアグニがトガタから映画に出るように言われて、主人公になることを決意するシーンでの名言です。
アグニが自分の運命を受け入れる決意ができたと考察できます。
この名台詞の前は、アグニは自分が主人公になるつもりがなかったのでしょう。
このシーンの前後で、アグニの気持ちに大きな変化があったといえます。

「今度は貴方のなりたい貴方になって」ユダ (ルナ)

ラストの戦いで記憶が曖昧になったアグニに対して、ユダ(ルナ)が放った名言。
アグニを「復讐者」や「神」、「主人公」や「ファイアパンチ」としての役割から解放させたかったのです。
しかし残念ながらアグニは自由な自分にはなれず、今度はネネトの弟であるサンになってしまいます。
ユダ(ルナ)のアグニに対する強い思いが感じられるシーンです。

「私の映画だから惚れた奴を主人公にすんの。だからキミが主人公」トガタ

映画好きのトガタがアグニの存在を知り、トガタがアグニの復讐を手伝う代わりに、映画に出演して貰うことになった時の名言です。
心は男性で、体は女性であることに嫌悪感を持っていたトガタ。
そんなトガタにとって、復讐に燃えるアグニは、同じく心に傷を持ったとして親近感があったと考察できます。

作者の狙い、考察

作者は、王道ではない漫画を作ろうという狙いがありました。
『ファイアパンチ』は、様々なジャンルが組み合わせられていて、とても斬新なあらすじです。
当初担当編集が月刊漫画雑誌に掲載しようとしていましたが、上司から却下されます。
そこで規制の緩いネットサイトで連載することになりました。
このエピソードからも、当初から王道ではない物語を作ろうと考えていたと考察できます。

ファイアパンチ書籍紹介

祝福と呼ばれる才能を持つアグニは、最愛の妹を敵の攻撃で失ってしまいます。
アグニ自身も全身が炎に包まれたままという状態でした。
妹の復讐を誓ったアグニは、旅に出ることを決意します。
想定外の展開が続き、予想できないラストが待ち構えている点が魅力的でしょう。
衝撃の最後を迎える漫画が読みたい人、藤本タツキに興味がある人におすすめです。

この作品のおすすめポイント

様々な考察ができる何度もくり返し読みたいおすすめの作品です。

発売日2016年7月4日
出版社集英社
著者藤本タツキ
楽天で買う Amazonで買う440円 Kindleで読む418円 Yahoo!ショッピングで買う

まとめ

今回は、藤本タツキの『ファイアパンチ』を解説しました。最後に向かう展開は予想ができず、様々な解釈ができる漫画です。数多くの名言や名シーンも登場し、考察しながら読み進められる名作といえるでしょう。サンをはじめ魅力的なキャラクターの言動に注目してみましょう。
『チェンソーマン』をきっかけに藤本タツキが気になっている人は、この機会にぜひチェックしてみてください。

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