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映画『キャラクター』をネタバレ! あらすじや考察、エンドロールの仕掛けも

キャラクターで重要な四人家族の写真
出典:Unsplash

※本ページにはプロモーションが含まれています

本記事では、映画『キャラクター』のあらすじとネタバレを含む解説をしていきます。
ストーリー上の伏線の意味、エンドロールの最後に聞こえる音などの仕掛けについての考察などを詳しく紹介します。
映画が最後どんな結末を迎えるのかについても触れるため、まだ映画を観ていないという人は視聴後の閲覧をおすすめします。
構想に10年かけたという、この緻密なストーリーを、まずはネタバレなしで楽しんでほしい作品です。

この記事は『キャラクター』のネタバレを含みます。
作品の結末に関するヒントを知りたくない人は注意してください。

目次

映画『キャラクター』のあらすじ ネタバレ解説

まず、映画『キャラクター』のあらすじを起承転結の4つに分けて解説します。
おおまかにどんなストーリーなのかをなぞっていきましょう。
結末にも触れるためネタバレを含みます。

『キャラクター』のあらすじ【起】

画力はあるのに売れない漫画家、山城。
山城がアシスタントをしている漫画家である本条は、山城が『いい奴』でリアルな悪人が描けないのが売れない原因だと指摘していました。
本条に住宅のスケッチ頼まれた山城は、その住宅で殺人事件の現場を目撃してしまいます。
この時山城は犯人の顔を見ますが、取り調べを担当した刑事の清田には見ていないと嘘をつきます。
清田は取り調べの中で山城のことを怪しいと感じるのでした。

『キャラクター』のあらすじ【承】

一家殺人の犯人として辺見という男が逮捕されます。
取り調べの中で具体的な供述をしない辺見に対して清田は辺見は真犯人ではないと睨みます。
一方、山城は殺人現場で見た犯人をキャラクターとして登場させた漫画『34』を描き、大ヒット。
そのさなか、山林で同じく4人家族を狙った一家殺人が起こります。
犯行現場や凶器の発見場所などが漫画『34』と一致しており、清田は犯人は漫画家本人か、模倣犯の可能性があると考えます。

『キャラクター』のあらすじ【転】

清田とその上司の真壁は山城を問い詰めますが、山城は漫画もキャラクターも全て創作だと答えます。
その後山城が居酒屋で酒を飲んでいると一家連続殺人の犯人、両角が現れ『34』の続きのストーリーを提案します。
一方、辺見は凶器の鑑識結果から一度釈放。
そしてまた『34』と一致する内容の一家殺人が起こります。
山城は妻の妊婦健診の際に両角に遭遇し、家族の命の危険を感じたことで清田と真壁に全ての事情を話そうと決意します。

『キャラクター』のあらすじ【結】

両角を逮捕するための捜査は難航。
両角は休載する山城に続きを描けと脅します。
その中、清田と山城は両角が属していた4人家族を崇拝する集団の存在を発見。
山城は4人家族である自分の家族をモデルに最終回を描き、両角に罠を仕掛けますが、両角は双子を身ごもった山城の妻の元に現れます。
山城は両角と争い、山城一家は一命をとりとめます。
その後裁判で何者として裁かれているか問われた両角はこう答えます。『僕は誰なんだ。』と。

映画『キャラクター』の考察 ネタバレあり

stainless steel knife on black surface

ここからはネタバレを含む考察と解説をします。
登場人物や、伏線の意味、エンドロールの最後に聞こえる音などの仕掛けに注目。
思わず意味を考察したくなる仕掛けが散りばめられています。

山城について

山城は絵が上手いのに、漫画家としてなかなかデビューできませんでした。
山城の師匠である売れっ子漫画家の本庄は、彼の事を『サスペンスものを描く漫画家を目指すのにリアルな悪人が描けないのは致命的。あいつはいい奴だから自分の中に悪人が居ない、だから描けない。自分には無い要素だから。』と評しています。

タイトル『キャラクター』について

キャラクターという言葉は創作物に登場する人物を指す言葉で、その人物の性格や特徴という意味も含んでいます。
語源はギリシャ語で、『刻まれた印、記号』という意味を持ちます。
辺見に両角が影響を受けたように、山城も両角に影響を受けて自分の中の悪人に気付き、後天的に悪人というキャラクターを刻まれます。
『キャラクター』は作品の大きなテーマであると同時に、結末の解釈のヒントにもなっている秀逸なタイトルです。

山城家の双子について

山城の妻、夏美が出産した双子は、作中では顔も映らず声も一切入っておらず、後ろからベビーカーが映されるだけです。
この演出から『本当は死産で夏美が病んでいるのではないか』など不穏な考察もされています。
しかし、夏美や夏美の友人がベビーカーを交互に見つめるシーンがあるためその可能性は低いでしょう。
また、何者かが夏美と双子を外から見ているようなカットがあり、まだ何者かが山城家を狙っていることが暗示されています。

エンドロールの最後に聞こえる音

映画『キャラクター』のエンドロールの最後には、刃物が鳴るような『シャリン』という音が2回流れます。
このエンドロールの最後の音の意味は、双子を殺した時の音、という解釈や、釈放された辺見が刃物を研ぐ音、両角から山城に殺人鬼が入れ替わる音など、様々な考察ができます。
エンドロールの後も何度も見直して考察をしたくなるような仕掛けがこの映画の魅力の1つです。

コミカライズ・ノベライズの結末と映画の関係性

person walking on brick pavement

ノベライズは企画段階20本の脚本の中から1つを選び、それを元に執筆されたもの。
コミカライズは映画をもとに漫画家のいわや晃さんが自由に描いたもので、それぞれラストの展開が異なります。
制作サイドは登場人物が映画版で取らなかった別の選択をしていたら、という平行世界を楽しめる仕掛けをしています。
映画だけではわからない人の解説本としても活用してほしいという意図もあるそうです。

マンガと映画の結末の違い

red glass wall

マンガ版では辺見が映画版よりもストーリーに深く関わってきます。
清田の生死も大きな違いであり、辺見に刺されるものの一命を取り留めます。
映画版では両角が夏美を襲いますが、漫画版で夏美の元に現れるのは辺見です。
また、辺見は元々自分が主役だったのに両角に成り代わられたと考え、両角を殺します。
映画版ではただの共犯関係に過ぎない辺見と両角が、漫画版だと対立構造になっているという違いがあります。

映画『キャラクター』の出演者

続いては映画『キャラクター』の出演者について1人ずつ解説していきます。
出演者のことを知った上で映画を観るとさらに映画を楽しめるでしょう。

菅田将暉/山城圭吾役

お人好しの漫画家山城を演じたのは、若手の実力派俳優である菅田将暉さんです。
『仮面ライダーW』で俳優デビューし、『共喰い』で新人賞を受賞。
映画もドラマも次々にヒット作となり、『あゝ、荒野』では日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞しました。
歌手としての才能も発揮し、マルチに活躍しいます。

Fukase(SEKAI NO OWARI)/両角役

美しき殺人鬼両角を演じたのは、『キャラクター』が演技初挑戦であるSEKAI NO OWARIのボーカル、Fukaseさん。
本業は歌手、シンガーソングライターでありながら、その卓越した表現力で観客を魅了しました。
役作りには1年以上かけたそうで、最後の撮影を終えたときには感極まったそうです。

高畑充希/川瀬夏美役

マンガ家として中々芽が出ない山城を支え続け、後に妻となる夏美を演じたのは高畑充希さんです。
2005年にデビューしてからタレント、女優、歌手として幅広く活躍されています。
2013年NHKで放送された、連続テレビ小説『ごちそうさん』で一躍話題となり、高い歌唱力を活かして様々なミュージカルにも出演しています。

小栗旬/清田俊介役

漫画『34』と一家連続殺人事件の関連性にいち早く気付き、真相を追う刑事、清田を演じたのは小栗旬さん。
小学校6年生からエキストラとして芸能活動をされています。
本作では監督から『かっこいい小栗さんがほしい』と要望があり、本人は『恥ずかしいほど格好つけた演技をしました。』とインタビューで語っています。

中村獅童/真壁孝太役

清田の上司である真壁を演じたのは、歌舞伎界出身の俳優、中村獅童さん。
2002年公開の映画『ピンポン』で準主役として出演し、新人賞を受賞。
映画俳優としてのスタートを切りました。
本作では、個性豊かな俳優同士の化学反応に注目してもらえるよう、自身は映画全体のバランスに溶け込むような演技を心掛けたとのことです。

松田洋治/辺見敦役

10代の頃に4人家族を殺害した事件で、両角の心を惹きつけた辺見を演じたのは、子役から芸能活動をしている松田洋治さん。
スタジオジブリの映画『もののけ姫』のアシタカ役、レオナルド・ディカプリオの吹き替えなども担当。
声の仕事でも視聴者を魅了しています。
本作の役柄と松田さんの普段の姿のギャップにも注目です。

劇中漫画を描いたのは誰?

a hand holding a pen over a computer keyboard

山城の師匠である本条の劇中漫画を担当したのは『帝一の國』などで知られる漫画家古屋兎丸さん。
山城の描いた劇中漫画を担当したのは『美少年ネス』や『亜獣譚』などを執筆された江野スミさん。
美麗で写実的な江野さんの絵のタッチが、山城の設定、そして漫画『34』の世界観にマッチしています。

『キャラクター』を読む

キャラクター

映画版のストーリーをベースに作者のいわや晃さんが描いたコミカライズ作品。
両角の描き方の違いや最後に向けた展開と、結末が映画版とは異なります。
映画版では両角が裁判で証言する結末になっていますが、漫画版では辺見が証言台に立ちます。
漫画版でしか見ることができない人物描写にも注目です。

この作品のおすすめポイント

より深い人物描写や映画版とは異なる最後の結末に注目。

発売日2021年5月28日
出版社小学館
著者いわや晃
楽天で買う Amazonで買う650円 Kindleで読む649円 Yahoo!ショッピングで買う hontoで読む

キャラクター

映画の企画段階の脚本の中の1本を小説化した作品です。
映画版とは最後の結末に向けた展開が異なり、夏美のマンションに訪れた辺見と清田、山城と両角が一対一で対峙します。
映画版とのあらすじや結末の違いを比較しながら楽しんでみてください。

この作品のおすすめポイント

映画版と異なる展開や、結末を楽しめる点がおすすめです。

発売日2021年5月12日
出版社小学館
著者⻑崎尚志
楽天で買う Amazonで買う825円 Kindleで読む578円 Yahoo!ショッピングで買う hontoで読む

『キャラクター』を見る

キャラクター通常版

売れない漫画家山城は、ある日一家殺人の現場に遭遇してしまいます。
犯人の顔を見た山城はその人物をモチーフにしたキャラクターを登場させた『34(さんじゅうし)』という漫画を描きます。
『34』の連載がスタートすると、一躍ヒット作に。
しかし模倣犯による殺人が次々と起こり、山城は連載を続けるか葛藤します。

この作品のおすすめポイント

俳優菅田将暉と、アーティストFukaseの演技が起こす化学反応が最大の魅力です。

発売日2021年11月24日
監督永井聡
出演菅田将暉,Fukase(SEKAI NO OWARI),高畑充希
楽天で買う Amazon Prime Videoで観る330円 Amazonで買う3,971円 Yahoo!ショッピングで買う

まとめ

今回は映画『キャラクター』のあらすじ、ネタバレを含む考察を解説しました。
エンドロールの最後に流れる音などの仕掛けや、思わず意味を考察したくなるような演出が満載。
観客に委ねられる結末など、数えきれない魅力が詰まった映画に仕上がっています。
個性豊かなキャスト陣の演技が起こす化学反応を是非楽しんでみて下さい。

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