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『星の王子様』の名言集 フランス語や英語の名言、作者が伝えたいことや考察も解説

フランス語版の星の王子様の本の写真
出典:Unsplash

※本ページにはプロモーションが含まれています

「かんじんなことは目に見えない」をはじめ、数多くの名言が登場する『星の王子様』。
作者のサンテグジュペリはフランス語で『星の王子様』を発表しました。
その後、英語や日本語に翻訳されて世界中で愛されています。
読んだ経験のある人は、印象に残った場面が多かったのではないでしょうか。
今回は、『星の王子様』の名言特集。
作者のサンテグジュペリが伝えたいことも解説します。
ぜひ、チェックしてみてください。

目次

恋愛や人生の名言の宝庫!『星の王子様』とは


『星の王子様』は、フランス語ではle petit prince、英語ではthe little princeと呼ばれています。
初出版は1943年のアメリカ。
それ以降、世界中で長く愛されています。
「かんじんなことは目に見えない」などの名言が多くあり、恋愛や人間関係に悩む人にヒントを与えてきました。

作者サンテグジュペリはパイロット兼作家

作者はフランス人のサンテグジュペリで、パイロットと作家を兼業していました。
リヨンの貴族の子供として生まれ、陸軍飛行連隊で活躍します。
パイロットとしての経験は、『星の王子様』にも反映されました。
残念ながら第2次世界大戦中の1944年、写真偵察中に消息不明となり命を落とします。

『星の王子様』のあらすじ

パイロットがサハラ砂漠に不時着し、他の星から来た王子様と出会います。
王子様は、愛していたバラと喧嘩をして、様々な星を巡っていました。
王子様は地球でヘビやキツネと出会い、かんじんなことは目に見えないと悟ります。
パイロットが飛行機を直した翌日に、王子様はヘビに噛まれ、自分の星に帰るのでした。

『星の王子様』の名言解説! 英語やフランス語も

ここからは、『星の王子様』の名言を解説します。
英語やフランス語もあわせて紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

おとなは、だれも、はじめは子どもだった。(しかし、そのことを忘れずにいるおとなは、いくらもいない。)

  • Toutes les grandes personnes ont d’abord été des enfants. Mais peu d’entre elles s’en souviennent
  • All grown-ups were once children… but only few of them remember it.

この名言は、『星の王子様』冒頭の献辞に登場します。
作者のサンテグジュペリは、『星の王子様』を年上の親友であるレオン・ヴェルトに捧げました。
このフランス語の名言を解説すると、作者のサンテグジュペリは子供だけでなく、かつて子供だった大人に「かんじんなことは目に見えない」と思い出して欲しかったのでしょう。
作者であるサンテグジュペリの伝えたいことが伝わる献辞です。

きみがバラのために費やした時間の分だけ、バラはきみにとって大事なんだ

  • C’est le temps que tu as perdu pour ta rose qui fait ta rose si importante.
  • “It is the time you have wasted for your rose that makes your rose so important.”

このフランス語版や英語版でも重要な名言を解説すると、運命の人に関して作者のサンテグジュペリの伝えたいことだといえます。
星の王子様はバラを世界に一つしかない運命の人だと思って、世話をしてきました。
しかし、地球にはバラによく似た花が無数に咲いていて、王子様はショックを受けます。
地球で出会ったキツネはこのセリフで、王子様に運命の人とは何かを解説しました。
恋愛にも役立つサンテグジュペリの名言です。

心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは目に見えないんだよ。

  • On ne voit bien qu’avec le coeur. L’essentiel est invisible pour les yeux.
  • It is only with the heart that one can see rightly; what is essential is invisible to the eye.

「かんじんなことは目に見えない」は、『星の王子様』を代表する作者のサンテグジュペリの名言です。
フランス語や英語版での表現にも注目してみてください。
作中では、キツネが王子様に贈った名言です。
王子様がバラを大切にしている時間が大切だと諭したキツネとのやり取りは、印象に残った人も多いでしょう。
作者の伝えたいこととは、人間関係や恋愛は目に見えないものも大切だということだといえます。

砂漠が美しいのは、どこかに井戸を隠しているからなんだよ。

  • Ce qui embellit le désert, c’est qu’il cache un puits quelque part…
  • What makes the desert beautiful is that somewhere it hides a well.

この名言は、「かんじんなことは目に見えない」に近い意味を持つ名言といえます。
この言葉は、パイロットの僕が王子様と一緒に砂漠で井戸を探すという多くの人の印象に残った場面で登場しました。
作者の伝えたいことをフランス語や英語版から解説すると、日常にもよく見ると素晴らしいものがあるという意味ではないでしょうか。

でもきみは忘れちゃいけない。きみは、なつかせたもの、絆を結んだものには、永遠に責任を持つんだ。きみは、きみのバラに、責任がある……

  • Tu deviens responsable pour toujours de ce que tu as apprivoisé. Tu es responsable de ta rose…
  • But you mustn’t forget it. You become responsible forever for what you’ve tamed. You’re responsible for your rose.

「かんじんなことは目に見えない」と星の王子様に教えたキツネの言葉です。
王子様の運命の人であるバラを、ないがしろにしてはならないという意味だと解説できます。
運命の人に対して責任を持った行動をすることは、恋愛が上手くいく秘訣といえるでしょう。
この言葉は、恋愛にも役立ちます。
恋愛で恋人との関係に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

この世界で最も美しいものは見ることができないし、触ることもできない。それらは心でしか感じられないんだ。

  • The most beautiful things in the world cannot be seen or touched, they are felt with the heart.

この言葉は、英語でも『星の王子様』の名言として紹介されるときがあります。
意味は、「かんじんなことは目に見えない」と同じと解釈できます。
作者の伝えたいことは、恋愛や人間関係において目には見えない絆を大切にしようという点ではないでしょうか。
バラを大切に思いながら、絆を蔑ろにしていた星の王子様にも響いた言葉だといえます。

金色に輝く小麦を見ただけで、ぼくは君を思い出すようになる。麦畑をわたっていく風の音まで、好きになる……

  • Le blé, qui est doré, me fera souvenir de toi. Et j’aimerai le bruit du vent dans le blé…
  • The wheat, which is golden, will make me remember you. And I would love the sound of the wind in the wheat …

この名言は、王子様と別れるときのキツネの言葉です。
星の王子様は誰かと絆を結ぶことに消極的でした。
一方「かんじんなことは目に見えない」と語ったキツネは離ればなれになっても、運命の人との出会いが人生を豊かにしてくれると考えています。
恋愛関係ではなくとも、誰かと絆を結ぶ大切さを思い出させてくれる、多くの人の印象に残った場面といえるでしょう。

ボクは何一つ大切なことを学ばなかった……。バラの言葉ではなくて、バラの行動に基づいて判断すべきだったんだ。

  • The fact is that I did not know how to understand anything! I ought to have judged by deeds and not by words.

この言葉は、王子様が運命の人といえるバラと別れた後の名言です。
バラは気難しい性格で、王子様とは恋愛関係にあったと言える存在です。
バラの隠れた優しさに気が付かず、些細なことで喧嘩して星をでてしまった王子様。
バラが本当は王子様を強く愛していたと気付かせてくれる、印象に残った場面といえるでしょう。
恋人と上手くいかない人は、この名言で本当の恋愛について考えるきっかけにしてみてください。

きみが星空を見あげると、そのどれかひとつにぼくが住んでるから、そのどれかひとつでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑ってるみたいになるっていうこと。きみには、笑う星々をあげるんだ!

  • In one of the stars I shall be living.
    In one of them I shall be laughing.
    And so it will be as if all the stars will be laughing when you look at the sky at night.
  • Quand tu regarderas le ciel, la nuit, puisque j’habiterai dans l’une d’elles, puisque je rirai dans l’une d’elles, alors ce sera pour toi comme si riaient toutes les étoiles. Tu auras, toi, des etoiles qui savent rire!

フランス語や英語でも響きが美しいこの名言は、星の王子様とパイロットである僕が別れる多くの人の印象に残った場面で登場します。
作者の伝えたいことを解説すると、「かんじんなことは目に見えない」が、一度結んだ絆は離れていても消えないということでしょう。
星の王子様と僕の間に、確かな絆があると考えられるシーンです。

自分のいる場所に満足している人は誰もいない。子供だけが自分が求めているものを知っている。

  • No one is ever satisfied where he is. Only the children know what they’re looking for.

この名言は、星の王子様の言葉です。
英語版を解説すると、「満足した」を意味するsatisfiedが使われています。
王子様は様々な星で大人達と出会いますが、誰も満足していませんでした。
作者の伝えたいことは、大人になると「かんじんなことは目に見えない」と忘れてしまうことだといえます。
時にはシンプルに物事を考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。

だけど、もし君がぼくと絆を結んだら、ぼくたちはお互いを必要とすることになる。君は、ぼくにとって、世界でたった一人の友達になるんだ。そして、ぼくは、君にとって、世界でたった一人の友だちになる……

  • To you I am nothing more than a fox like a hundred thousand other foxes. But if you tame me, then we shall need each other.
  • Mais, si tu m’apprivoises, nous aurons besoin l’un de l’autre. Tu seras pour moi unique au monde. Je serai pour toi unique au monde…

この言葉は、キツネの名言です。
フランス語でapprivoiserという動詞を解説すると、「飼い慣らす、手なずける、仲良しになる」の意味です。
この言葉は翻訳が難しく、日本語では様々な訳がされています。
絆ができると、お互いに世界でただ一つ、フランス語では(unique au monde)の存在になると伝えたかったのでしょう。

作者サンテグジュペリが伝えたかったことや考察とは?

ここからは、作者サンテグジュペリが伝えたかったことを解説・考察します。
ぜひ、チェックしてみてください。

「運命の人」は自分で作るもの

作者サンテグジュペリは、運命の人は自分で作るものと伝えたかったと解釈できます。
作中では、飼いならして絆を結ぶことだと表現されました。
現代社会では、効率化を恋愛や人間関係にも求めています。
しかし、本当に運命の人とは、時間をかけて関係を作る必要があると作者は『星の王子様』の中で主張してきました。
恋愛に悩む人は、参考にしてみましょう。

大事なことは目には見えない

作者は、「かんじんなことは目に見えない」と伝えたかったと考察が可能です。
作中では、表現を変えて大事なことは目で見えることだけではないという主張がくり返し登場します。
フランス語や英語が話される西洋では、物質的な豊かさを求める考え方がありました。
作者サンテグジュペリは、精神的な豊かさの大切さを『星の王子様』を通じて多くの人に考えて欲しかったのではないでしょうか。

子供の頃の純粋な気持ちを思い出す

大人になると忘れてしまいますが、子供時代の純粋な気持ちを思い出して欲しいと作者は考えていました。
『星の王子様』では、子供の代表として王子様、大人の代表として星に住む人々が登場します。
星にいた大人達は、皆幸せそうではありません。
『星の王子様』を読んだ人が、王子様のような純粋な気持ちを取り戻して人生を豊かにして欲しいと作者は伝えたかったと考察できます。

『星の王子さま』を読む

パイロットである僕は、子供時代から大人のように振る舞うよういわれてきました。
あるとき、砂漠に不時着した僕は星の王子様と出会います。
王子様は別の惑星の住民で、運命の人であるバラと喧嘩して旅をしていました。
少し不思議な王子様の話が魅力的。
かんじんなことは目に見えないという言葉は、多くの人の印象に残った場面といえます。
恋愛や人間関係に疲れた大人におすすめです。

この作品のおすすめポイント

英語やフランス語の勉強にもなる世界で愛されているおすすめの作品です。

発売日2006年4月1日
出版社新潮社
著者サン=テグジュペリ 著、河野万里子 訳
楽天で買う Amazonで買う528円 Kindleで読む517円 Yahoo!ショッピングで買う hontoで読む

まとめ

今回は、『星の王子様』の名言を紹介しました。
フランス語や英語での名言は、語学の勉強にもなります。
また運命の人や恋愛、「かんじんなことは目に見えない」ことなど、子供だけでなく大人になってからも心に響く作品です。
もう一度読み直すと、また違った印象を受け、新たな考察も生まれるかもしれません。
この機会に『星の王子様』をチェックしてみてください。

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