『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を見る順番・時系列について解説

戦禍で傷だらけとなった少女兵・ヴァイオレットは、目を覚ますとベッドの上にいた。
元陸軍中佐であるクラウディア・ホッジンズの紹介で、郵便社で働くとことなったヴァイオレット。
上官・ギルベルトからもらった手紙の意味を知るために、「自動手記人形」の仕事に就くが…。
自身の弱点に真摯に向き合うヴァイオレットを応援したくなる1話~3話。
作品の大筋や伏線が詰まっていて、ミステリー好きにもおすすめ。

新人ドールのアイリスに初めての指名が入り、アイリスはヴァイオレットと共にカザリへと向かう。
そこでアイリスを待っていたのは、彼女の両親だった。
ヴァイオレットは、隣国の王女や自分と似た境遇を持つリオン、作家のオスカーらとの出会いを通じて、確実に手紙の真相に近づいていく。
代筆の依頼主に感情移入し、感涙必須の4話~7話。
ヴァイオレットとの出会いに影響を受ける依頼主たちの心境の変化もみどころです。

ギルベルトとの過去が明らかになる8話~10話。
ヴァイオレットは、少佐・ギルベルトに拾われ、彼の部隊で次々に敵兵を倒していく。
激闘の末、ヴァイオレットは両腕を失い、ギルベルトは致命傷を負う。
その後もヴァイオレットは、離れ離れになったギルベルトの無事を信じていたが…。
戦争の重みや犠牲の大きさを実感する8話。
生きる意味を見失うヴァイオレットに胸が打たれ、戦争や命について深く考えさせられるでしょう。

戦闘兵を憎む敵兵にとらわれてしまい…。
感情を持たなかったヴァイオレットが、自分の意志で行動したり、手紙を書いたりする第10話~最終話。
ヴァイオレットが書いた手紙は感動ものです。
また、時系列では第4話と第5話の間に入るOVAエピソードもこちらに含まれています。
時系列にストーリーを把握したい人は必見ですよ。

女学校に通うイザベラ。
父親と契約を交わした良家の子女だけが通うことのできる女学校の実態はまるで牢獄であった。
そんな中、イザベラの教育係として、自動手記人形のヴァイオレットがやって来る。
情熱も希望も失ったイザベラは、次第にヴァイオレットに心を開いていく。
代筆業がすっかり板に付いてきたヴァイオレットの姿や心に刺さるセリフが感動するスペシャル映画。
姉妹の絆や愛には心が温まります。

戦争終結から数年が経過したある日、ヴァイオレットは、ギルベルトの母親のお墓を訪れていた。
ギルベルトの兄・ディートフリートから、ギルベルトのことを忘れるように言われたヴァイオレットは、「忘れることは、できません。」と答える。
そんな中、ユリスという少年から代筆の依頼が舞い込み…。
アニメでは描かれなかった真実が明かされるスペシャル映画。
過去の回想やヴァイオレットの成長に泣けるシリーズの集大成です。

オーランド博士は愛する妻のために、肉声を書き記す「自動手記人形」を発明した。
”ヴァイオレット・エヴァーガーデン”と名付けられた自動手記人形は世界へと広まっていく。
しかし、戦争を経験したヴァイオレットは両腕を失くし、心に傷を負っていた。
オムニバス形式の本書では、依頼者目線で物語が語られます。
ヴァイオレットの誕生秘話や依頼者の心情など、アニメよりも詳しい設定が知れるのも原作の魅力。

病院で目を覚ますと、ヴァイオレットの腕は義手になっていた。
そこに、彼女の後見人・ホッジンズがやって来る。
彼は親友からヴァイオレットのことを任されていて、ヴァイオレットに自動手記サービスの仕事を薦める。
ヴァイオレットの壮絶な過去が中心に描かれた下巻。
少佐・ギルベルトとヴァイオレットの間に生まれた絆や彼らの思いに触れたとき、涙があふれる感動の物語です。
ファンタジー好きや感動系が好きな人におすすめ。

上・下巻では収まらなかった6つのストーリーが収録されている外伝編。
ヴァイオレットの働く郵便社でのエピソードや少女・イザベラとの物語、郵便社で働くベネディクトやカトレアの過去、ギルベルトとホッジンズの関係性などが明かされます。
どの登場人物も魅力的で、彼らから見たヴァイオレットを知ることができるのも特別感がありますよね。
ヴァイオレットがどんな場所で、どんな人に囲まれて働いてきたかがわかる特別な1冊。

船頭のヴァレンタインとの出会いやディートフリートとの再会、夢の街で出会ったレティシアとの共同生活など、たくさんの人との出会いでどんどんと成長していくヴァイオレット。
ヴァイオレットとの出会いもまた、出会った人々の生活に影響を与えます。
ヴァイオレットとギルベルトの関係や郵便社の運命など、最後にふさわしい感動のエピソードが詰まっています。
恋愛に友情、家族愛などたくさんの愛にあふれた、やさしい物語です。