【読書感想文にも】中学生・高校生におすすめの青春小説や恋愛小説15選

主人公、高校3年生の甲子が通う北高の伝統行事「歩行祭」では、生徒たちが24時間徹夜して80キロを歩きます。
甲子は高校生活最後の歩行祭で、同じクラスの男の子である融に話しかけることを決意しました。
主人公2人だけでなく、それぞれの生徒の思いが交錯する、まさに青春ロードムービー。
細やかな心理描写や、最初に張られたとある伏線にも注目で、読書感想文にもぴったりの本。

『君の膵臓をたべたい』は、映画化だけでなく漫画化、アニメ化もされた切ない青春小説。
物語は、主人公の僕と余命いくばくもない咲良が出会うところから始まります。
ここだけ見ると切ない恋愛小説にも思えますが、生きるている時間についても考えさせられるストーリー。
ただしありふれたラストではなく、想像もしない展開が待ち受けています。

覆面作家の中田永一が描く『百瀬、こっちを向いて。』は主人公の回想から始まる物語です。
教室の隅にいるようなタイプの冴えないノボルは、ひょんなことからクラスメイトの百瀬陽と恋人同士に。
校舎や街の細やかな描写が目に浮かぶようで、普段本を読まない中学生・高校生もきっと読み切れるはず。
メランコリーな気分にも浸れるおすすめの青春小説です。

『いま、会いにゆきます』は、ドラマ化、映画化もされた名作です。
妻の澪が亡くなって1年後、心身に不調のある巧は、6歳になる佑司と暮らしていました。
しかしある雨の季節、散歩中に巧と佑司は死んだはずの澪に出会います。
いつか終わる幸せだとわかっていながら、愛する人とどう過ごすか。
読書感想文にも書きやすい題材だと思います。

『夜は短し歩けよ乙女』は、黒髪の乙女に思いを寄せる先輩が京都中を奔走する物語。
四畳半神話大系や有頂天家族など、不思議な世界観の作品を多く書いた森見登美彦の小説です。
こちらはアニメ映画化もされており、奇妙奇天烈なシチュエーションと登場人物が織りなす面白いストーリーが見どころ。
独特の古めかしい言い回しや空想的な表現で好みは分かれますが、本好きには読んでほしい1冊です。

アニメ化、映画化もされたあさのあつこの『バッテリー』。
自信家で我の強いピッチャー巧と包容力のある豪がバッテリーを組む、熱い青春ストーリーです。
緻密な心理描写で読みながら人物像をイメージしやすいため、本が苦手な中学生・高校生にもぴったり。
自分がやっているスポーツを題材にした青春小説なら、読書感想文も書きやすいでしょう。

『一瞬の風になれ 第一部 -イチニツイテ-』は高校陸上を舞台にしたスポーツ小説。
幼なじみの天才スプリンター連の背中を追いかける、主人公新二の姿が描かれています。
多感な時期ならではの心の揺らぎや苛立ち、勢いの良さにきっと共感できるはず。
もちろんかつて子供だった人も、中学生・高校生だった頃の気持ちを思い出させてくれます。

こちらも映画化されたボクシング青春小説です。
優等生で努力家の木樽優紀は、幼なじみであり天才ボクサーの鏑矢義平に憧れて高校のボクシング部に入部します。
正反対の2人が意識しあい成長してゆくストーリーは定番ですがやはり面白く、サクサク読めてしまいます。
全力でボクシングに向き合う姿に、感動すること間違いなしの青春小説でしょう。

アニメ映画化された森絵都の小説『カラフル』。
生前、大きな罪を犯したために輪廻のサイクルから外された僕が、幸運にも天使の抽選に当たり転生のチャンスを得ます。
そのためにまずは自殺を図った中学3年生、小林真の中に入り、僕が生前犯した罪を思い出す必要がありました。
毎日が辛くどうしようもないと感じていても、探せば光はあることを伝えてくれる本です。

朝井リョウの『桐島、部活やめるってよ』も後に映画化された作品。
バレー部のキャプテンで学校の人気者である桐島が、突然部活を辞めてしまうことから始まる物語。
学校生活における違和感などを題材にした、鋭くリアルな青春小説です。
本作から何を感じるかは人によって全く違うので、読書感想文の題材にしても面白いでしょう。

1960年代に出版された青春小説、『時をかける少女』の新装版です。
主人公の和子は、誰もいないはずの放課後の理科室でとある香りを嗅いで、ふいに意識を失ってしまいます。
和子が目を覚ましたときには、不可解な現象が周囲で起き始めていました。
アニメ映画化でヒットした時をかける少女とはまた別の物語ですが、短めで読みやすく本が苦手な人にもおすすめです。

『いちご同盟』も、実は映画化された作品のひとつ。
主人公の良一が野球部の人気者、徹也から紹介されたのは悪性リンパ腫で入院中の直美でした。
いちご同盟に劇的な感動展開はありませんが、繊細に描かれる心理描写が胸に染み入ります。
将来への不安や恋愛、生と死などさまざまな悩みに振り回されながら生きる3人の中学生の物語です。

『少女は卒業しない』は、『何者』なども手掛けた朝井リョウの作品。
校舎の取り壊しが決まった高校に通う7人の少女たちの、最後の卒業式の一日を描いた短編集です。
女子が主人公の青春小説ながら、友情や恋愛だけでなく、ミステリー要素も加わっています。
中学生、高校生はもちろん、青春時代の瑞々しい気持ちを思い出したい人にもおすすめしたい作品です。

3歳から剣道を始め、「剣道エリート」として練習を積み重ねてきた香織。
一方、中学から剣道を始め、日本舞踏で培ったバランス感覚で上達してきた早苗。
中学最後の大会で、香織は無名選手だった早苗と対戦し、負けてしまいます。
それから2人は同じ高校に進学して、剣道部で再会するのでした。
正反対の性格の剣道少女2人の青春を描いた、女子が主人公のスポーツ小説です。

スティーヴン・キングの『スタンド・バイ・ミー 恐怖の四季 秋冬編』は映画化された名作です。
こちらは4人の少年達が、森の奥にあるといわれる子供の死体を探しにゆくストーリー。
少年たちはそれぞれ悩みやコンプレックスを抱えており、道中で自分自身と向き合う姿に心打たれます。
海外作品ですが同年代の物語なので、読書感想文も書きやすい1冊だと思います。

『ライ麦畑でつかまえて』は、人間関係や理不尽な現実に疲れた大人にも読んでほしい名作。
単純にストーリーを楽しむ小説ではなく、読む人の心に影響を与えるような作品です。
退学処分された16歳の主人公ホールデンが、欺瞞や虚栄が渦巻くニューヨークの街を彷徨う物語。
主人公の考えや行動に、まるで自分を見ているように感じる中学生・高校生も多いのではないでしょうか。

フィッツジェラルド作の『グレート・ギャツビー』を村上春樹が翻訳した本です。
本作で物語を語るのはギャッツビーの友人であるニック。
華やかな世界に身を置くギャッツビーの数奇な人生をニック視点で記された小説で、映画化もされています。
少々大人向けの物語ですが、現代とは全く別の世界を描いており中高生も面白く読めます。