『ウルフオブウォールストリート』は実話? どこまで実話なのかや考察も
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実在した株式ブローカー、ジョーダンベルフォートの回顧録を原作にした『ウルフオブウォールストリート』。
ウォール街を舞台にした本作は第86回アカデミー賞で多くの部門にノミネートされ、レオナルド・ディカプリオの破天荒な演技も話題に。
今回は、そんな『ウルフオブウォールストリート』の解説です。
あらすじの詳細をはじめ、どこまで実話なのかどうかも解説します。
ぜひ、チェックしてみてください。
この記事は『ウルフオブウォールストリート』のネタバレを含みます。
作品の結末に関するヒントを知りたくない人は注意してください。
『ウルフオブウォールストリート』のあらすじ
お金持ちに憧れるジョーダンベルフォートは、歴史ある証券会社に就職します。
しかし株の暴落で、その会社は破綻。
無職となったジョーダンでしたが、手数料の高いペニー株を巧みに顧客に売りつけて成功します。
さらに、ドニーという人物と知り合い、ペニー株を取り扱うストラットン・オークモント社を立ち上げ。
会社は、大成功してドラッグ、金、女と派手な生活を送り、2番目の妻ナオミとの間に子供も生まれます。
しかし、ジョーダンやドニーは、FBIからマネーロンダリングと詐欺の疑いをかけられることに。
最後はドニーの裏切りもあり、ジョーダンは逮捕されてしまいます。
『ウルフオブウォールストリート』のキャスト
ここからは、『ウルフオブウォールストリート』の出演者を解説します。
ジョーダンベルフォート、ドニーやナオミ役など、豪華なキャストが演じました。
ジョーダン・ベルフォート
主人公のジョーダンベルフォートのキャストは、レオナルド・ディカプリオです。
レオナルド・ディカプリオは原作のあらすじに魅力を感じ、映画化を強く希望しました。
そのためレオナルド・ディカプリオは出演者としてだけでなく、映画の製作にも参加しています。
ドニー・アゾフ
ジョーダンベルフォートの元部下で最後に裏切るドニー・アゾフを演じた出演者は、ジョナ・ヒルです。
ジョナ・ヒルは、『ウルフオブウォールストリート』の見事な演技でアカデミー助演男優賞にノミネートされました。
ほかには、『トゥルー・ストーリー』や『ヘイル、シーザー!』にキャスト出演しています。
ナオミ・ベルフォート
マーゴット・ロビーは、ジョーダンベルフォートの2番目の妻であるナオミ・ベルフォートを演じたキャストです。
当時はほぼ無名でしたが、本作でインパクトを与えたマーゴット・ロビーはブレイクを果たします。
ほかの代表作は、『バービー』や『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』などです。
マーク・ハンナ
LFロスチャイルド社でジョーダンベルフォートの上司のマーク・ハンナを演じた出演者は、マシュー・マコノヒーです。
マシュー・マコノヒーは、2014年にハリウッドの殿堂入りを果たした実力派。
『ウルフオブウォールストリート』のほかには、『ダラス・バイヤーズクラブ』や『ジェントルメン』などに出演しています。
『ウルフオブウォールストリート』はどこまでが実話?
『ウルフオブウォールストリート』のあらすじがどこまで本当かというと、ほとんどの部分が実話です。
原作は実在するジョーダンベルフォートの回顧録のため、本当にあった出来事が綴られています。
たとえば、妻ナオミの船が沈没する話や女性がお金のために丸刈りする話は実話です。
ただし、一部脚色されている部分も。
たとえば相棒のドニーの行動に関しては、複数の人物をモデルにしています。
実在するドニーはジョーダンベルフォートと同じく逮捕され、ベルフォートよりも長い刑期が課されました。
『ウルフオブウォールストリート』のモデル
『ウルフオブウォールストリート』のモデルは、原作者のジョーダンベルフォートです。
ジョーダンベルフォートは自ら立ち上げた株式仲介会社で成功しますが、詐欺行為で逮捕されています。
ほかにも映画に登場するナオミは、実在するジョーダンベルフォートの2番目の妻がモデルです。
大半の登場人物にモデルがいて、どこまでも実話に近い話といえます。
『ウルフオブウォールストリート』の名言・名シーン
ここからは、『ウルフオブウォールストリート』の名言や名シーンを解説します。
ジョーダンやドニーの破天荒な名言を、ぜひチェックしてみてください。
ジョーダン「毎日、マンハッタンとロングアイランドとクイーンズを1カ月ハイにさせるほどのドラッグをやる」
この名言は、成功したジョーダンベルフォートの堕落した生活ぶりがよくわかる言葉です。
実話でもお金持ちになったジョーダンベルフォートは、金と女、ドラッグに溺れる生活を送っていました。
ジョーダンが、どこまでも破天荒な生活をしていたことがわかる名シーンといえます。
ドニー「72,000ドルの給料明細を見せてくれたら、すぐに仕事やめてあんたのために働く」
この名言はドニーが、ジョーダンベルフォートの相棒になることを決意した名シーンで登場しました。
ドニーは家具屋で働いていましたが、初対面のジョーダンベルフォートに可能性を感じて部下になります。
部下になったドニーは、ジョーダンベルフォートにドラッグを教えました。
ブラッド「頼みがあるんだが、このナプキンに名前を書いてくれ」
この名言は悪友のブラッドが、ジョーダンベルフォートの部下達に経済とは何かを説明する場面で登場します。
この名シーンを解説すると、書くものを持っていない人はナプキンに名前を書くためにペンを購入する必要がありました。
ブラッドは、経済の需要と供給の仕組みをわかりやすく説明しています。
ジョーダン「実際の話、これは合法か?どう考えても非合法だ。だが俺たちは莫大な金を手に入れた。想像以上にね」
この言葉は、会社が新規上場した際にジョーダンベルフォートが部下達に話した言葉です。
非合法なやり方で稼いでいたジョーダンベルフォートやドニー達。
この言葉を聞いた部下達は、さらにやる気になります。
ジョーダンベルフォートは、人の心を動かす天才だったといえるでしょう。
ジョーダン「この黒い箱を見てみろ。こいつらは電話と呼ばれてる。電話のちょっとした秘密をおまえたちに教えてやろう。こいつらは自分でダイヤルできない。分かるか?おまえたちがいなければ、ただの無価値な箱だ。」
この名言は、ストラットン・オークモント社が新規上場株の幹事をはじめてする名シーンで登場しました。
ジョーダンベルフォートは念願だった大仕事が舞い込み、部下をその気にさせてなんとか成功しようと考えています。
この名言から、モデルのジョーダンベルフォートの話術の巧みさが感じられるでしょう。
ジョーダン「俺は貧しかった時もあれば、金持ちだった時もある。そして俺はどちらか選ぶなら金持ちを選ぶ。どんな時でもだ」
この名言は、新規上場株の幹事をする前に部下の前でジョーダンベルフォートがスピーチした名シーンで登場しました。
お金持ちが正義だと、言い放った印象的な場面です。
「貧困の中に高潔さは生まれない」という台詞はこれより前に出てきますが、有名な映画『ウォール街』でも使用されています。
ジョーダン「俺を軽薄な拝金主義者だと思うなら、マクドナルドで働け!そこがお前の場所だ」
この名言も、部下を鼓舞するスピーチの中で誕生しました。
稼ぐ意識が足りない人間はストラットン・オークモント社にはいらないというジョーダンの考えが表れています。
労働に対して、彼が何を重視しているかが考察できるセリフです。
ジョーダン「受話器を取って、電話をかけるんだ!問題があるなら電話をかけろ!そして金持ちになるんだ!」
この名言は、部下にセールスの電話を掛けさせるシーンで登場しました。
この強い言葉には、何としてもお金を稼ぎたいというジョーダンベルフォートの思いが込められています。
出演者の熱い演技もあって、盛り上がる名シーンとなりました。
ジョーダン「今俺たちがいるここはチャンスの国だ!!ストラットン・オークモントはアメリカそのものだ!!」
この名言は、FBIから監視されているジョーダンベルフォートがストラットン・オークモント社を辞める際のスピーチで登場します。
非合法な行為を続けてきたことが原因で、捜査の魔の手が迫っています。
しかしそのような状況でも自分の立ち上げた会社を絶賛し、社員たちから拍手を送られるのでした。
ジョーダン「このペンを俺に売りつけろ」
この名言は、FBIに捕まった後で講演家となったジョーダンベルフォートが聴衆に放った言葉です。
この名シーンは、過去にジョーダンがブラッドにいわれた言葉と同じで、ナプキンに名前を書くようにいわれた場面とリンクしています。
需要と供給の大切さを教えてくれる名言です。
『ウルフオブウォールストリート』の考察
ここからは、『ウルフオブウォールストリート』のドニーの裏切りや最後のシーンの考察を紹介します。
ぜひ、チェックしてみてください。
ドニーの裏切り
相棒だったドニーは最後にジョーダンベルフォートを裏切り、FBIに協力しました。
ドニーの自己中心的な性格から考察すると、自分の罪を軽くするために裏切り行為をしたと考えられます。
その後ジョーダンベルフォートもほかの仲間を裏切り、減刑してもらいました。
ドニーの裏切りは衝撃的でしたが、ドニーらしい選択だといえます。
最後のシーン
最後、ドニーの裏切りで刑務所に入り、出所してセミナーを開くジョーダン。
まだ会社が小さかった頃に、ブラッドとしたやり取りと同じで、セミナー客の回答はつまらないものばかり。
ペンのような普通のものに需要と供給を生み出すのがビジネスの基本だと、ジョーダンが強く考えていることが考察できます。
『ウルフオブウォールストリート』を楽しもう
『ウルフオブウォールストリート』は、映画だけでなく原作小説版もあります。
両方を楽しむと、アメリカの金融業界の狂乱ぶりが理解できるでしょう。
ウルフオブウォールストリート
ウォール街でお金持ちを目指すジョーダンベルフォートは、違法な取引で大もうけして金、ドラッグ、女に囲まれた破天荒な生活を送っていました。
相棒のドニー、2番目の妻ナオミらと楽しく暮らしていたものの、非合法なやり方にFBIから目を付けられてしまいます。
実在人物の実話を元にした映画で、生々しい表現が多い点が魅力的です。
出演者やキャストも豪華で、過激なシーンが好きな人におすすめできます。
実在した大金持ちの株式ブローカーをモデルにした、破天荒なあらすじの映画
公開日 | 2014年1月31日 |
監督 | マーティン・スコセッシ |
出演 | レオナルド・ディカプリオ、ジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー |
本ページの情報は2023年8月時点のものです。
最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。
ウルフ・オブ・ウォールストリート 上
『ウルフ・オブ・ウォールストリート 上』は、映画の主人公のモデルの回顧録です。
ドラッグでハイになった状態でプライベートジェットを操縦したといった、はちゃめちゃな人生が描かれています。
本人が自分の波乱万丈な人生を解説していて、当時の状況が鮮明にわかる点が魅力的です。
映画を視聴した後、さらに詳しく原作のあらすじが知りたくなった人におすすめできます。
ウォール街で大成功した、狼と呼ばれた男性が桁違いの生活を回顧
発売日 | 2013年12月6日 |
出版社 | 早川書房 |
著者 | ジョーダン・ベルフォート |
まとめ
今回は、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のあらすじや出演者などを解説しました。
実話を元にした、資本主義を体現する男性の人生は、多くの人を惹きつけました。
ドニーやナオミの気持ち、最後の裏切りシーンなどを考察して、さまざまな解釈を楽しむこともできます。
実在人物を演じた豪華なキャストも見逃せません。
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』が気になっている人は、この機会にぜひチェックしてみてください。
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