中学生向けの恋愛小説おすすめ14選 感動する泣ける小説やキュンキュンするストーリーも

主人公の気の合う男友達の大地が、かわいい後輩のあゆみと付き合い始めるところから物語が始まる、切ない系の恋愛小説です。
舞台は地方の高校なので、会話は標準語ではなく、方言で描かれているところも本作の魅力。
第3回ダ・ヴィンチ文学賞編集長特別賞も受賞していて、ボリュームも程良いため恋愛小説初心者にもおすすめです。

中学生20人一人ひとりを描いた、全20話の話からなるちょっと変わった恋愛小説です。
話ごとに主人公(=語り手)が入れ替わり、一つずつ読み進めていくことで、クラスメイト間の関係性が見えてくるという構成になっています。
片想いの子もいれば、両想いの子、恋愛には縁遠い子と、登場人物たちの豊かな個性が魅力の作品です。

十七歳の時、水難事故で命を落とした幼馴染みのユウナ。
彼女のお気に入りの線香花火に火を灯すと、主人公の前に当時の姿のまま現れます。
まだ伝えきれていない気持ちを伝えたくて、彼女に会いたくて、主人公は花火に火を灯し続けますが、彼女を呼び戻す線香花火は段々と減ってゆきます。
夏を舞台にした儚く、切なく、美しい物語です。

吹奏楽部の秋元加代子はなんでもできるタイプの女の子。
野球部の西巧はそんな秋元をいつも見つめていました。
同じく野球部のエース佐々木富蔵は西に秋元が好きだと打ち明け、秋元と佐々木の距離は縮まっていきます。
音楽ライターを目指す秋元のクラスメイト、白田恵は軽音楽部の辻本一也と出会い、最後の文化祭に向けて作詞を頼まれます。
田舎の県立高校を舞台に5人の高校生の思いが交錯する青春物語。

主人公は高校受験を控えている中学三年生の悠人。
家族は優秀な兄・直人と、直人だけに期待をかける母親、家族を置いて家を出ていった父親。
そんな家庭環境で自分の存在意義を見出せない悠人は、偶然どこか影のある少女、朱音と出会います。
朱音が『ヤングケアラー』であることを知った悠人は、彼女の力になりたいと思うようになり彼女に惹かれていく、というストーリーです。

子供でも、大人でもない、些細な恋の匂いにも揺れ動くような17歳の気持ちを8編の恋愛物語にした恋愛小説です。
好きな人がいる女子高生の放課後に語られる様々な恋の形に、あなたは共感するでしょうか、憧れるでしょうか。
8編を読み終わったころには、やはりこう思ってしまうかもしれません。
『好きな人がいない放課後なんてありえない』と。

高校2年生の女の子希美は、移動教室の机の中にただ一言『好きだ』と書かれた手紙を見つけます。
送り主は人気者の瀬戸山くん。
希美は彼のことを知っていますが、同学年でもクラスは別で希美のことを知っている可能性は低いと考え、イタズラかなと戸惑います。
そうは思いながらも希美は返事を書いて彼の靴箱に入れ、そこから2人の交換日記が始まります。
そして意外な方向に事態は進んでいき、予想外の結末に。

この物語の登場人物の高校生5人はそれぞれが特殊な能力をもっています。
しかし、みんながその能力を隠しています。
不完全で役に立たない能力のせいで恋に思い悩むようになり、それぞれの『かくしごと』がお互いへの想いを浮き上がらせていきます。
甘酸っぱく爽やかに描かれる個性豊かな5人の鮮やかな日常に、きっと共感できるでしょう。

誰からも好かれる高校2年生の茜。
でも隣の席の青磁にだけは『嫌いだ』と言われてしまいます。
彼は茜とは真逆のタイプで、茜は苦手だと感じますが、茜を救ったのもまた彼。
彼は『言いたいことがあるなら言っていいんだ。俺が聞いてやる。』と彼女に言うのでした。
実は茜には優等生を演じる秘密を抱えていて、青磁もにもまた秘密があります。
青磁の秘密と、この本のタイトルの意味を知ったとき、きっと涙するでしょう。

主人公の卓也は大切な人を亡くしてからというもの、なげやりな毎日を送るようになっていました。
高校生になった卓也は、月の光を浴びると体が淡く光り、死期が近づくとその光が強くなる難病、『発行病』で入院しているクラスメイトまみずに出会います。
彼女は余命わずかですが、亡くなるまでにやりたいことがあるといいます。
卓也はそれを手伝うことを約束し、それをきっかけに止まっていた卓也の時間がまた動き出すのでした。

京都の美大に通う大学生のぼくが、電車である女性に一目ぼれするところから物語が始まります。
彼にとっては彼女は高嶺の花に見えましたが、なんとか交際にこぎつけることに。
しかし、彼女との関係の中で、想像を遥かに超える彼女の秘密が明らかになっていきます。
彼女はぼくに問います。
「あなたの未来がわかるって言ったら、どうする?」彼女の秘密を知ったとき、きっと最初からこの本を読み返したくなるでしょう。

映画化された当時は『セカチュウ』と略され社会現象になった恋愛小説です。
高校2年生の朔太郎とその恋人のアキ。
アキの死から物語は始まります。
2人の出会いと微笑ましい恋愛の様子からアキの発病と闘病生活、命を落とすそのときまで、若いながらも深い恋愛をする2人を描いた作品。
そのシンプルさが多くの人の心を掴んだ感動のラブストーリーです。

主人公の晴人は美容師の美咲に恋をします。
彼女に振り向いてもらうために、一度は諦めたカメラマンの夢を再び目指します。
そんな晴人の姿に美咲も惹かれていき、やがて2人は恋人同士に。
しかし、美咲は人の何十倍もの早さで年老いる難病を発症してしまいました。
老婆になっていく姿を晴人にだけは見せたくないと悩む美咲。
2人の桜のように美しく、泣ける切ない恋の物語で、読書感想文にもぴったり。

高校生の僕はある日、病院で一冊の文庫本を拾います。
タイトルには『共病文庫』とあり、クラスメイトである山内桜良が密かに綴っていた日記だったことがわかります。
僕は、膵臓の病気で彼女の余命がもうないことをこの日記から知ることに。
桜良が亡くなるまでにしたいことに付き合う僕は自分と正反対の彼女との関わりの中で次第に惹かれていきます。
ボリュームや内容的に、中学生でも読みやすい泣ける恋愛小説です。