『南極物語』はひどい? 犬を置き去りにした理由は? なぜ生き延びたかの考察も
感動的な物語として知られている『南極物語』。
一方、ネット上では、「南極物語はひどい、かわいそう」という声も上がっています。
ひどいと言われる理由には、置き去りにされた15頭の樺太犬の存在があります。
南極物語の背景や犬を置き去りにした理由、タロとジロはなぜ生き延びたのか、タロとジロのその後などについて深く掘り下げ、考察していきましょう。
この記事は『南極物語』のネタバレを含みます。
作品の結末に関するヒントを知りたくない人は注意してください。
『南極物語』はどんな話? ひどい?
南極物語は、1958年に南極へ派遣された第一次越冬隊員の物語です。
この物語では、観測調査のために不可欠な樺太犬が登場し、彼らの活躍が南極観測の成功に欠かせない役割を果たします。
しかし、この物語には15頭の犬が置き去りにされるというかわいそうな出来事も。
当時の厳しい環境下で、雪上車の故障や事故などが起こりうる中、犬たちは重要な役割を果たしました。
しかし、一部の犬が置き去りにされたことがかわいそう、ひどい、と物議を醸しました。
そのため「南極物語はひどい、かわいそう」との声もネット上で見られます。
犬を置き去りにした理由
犬を置き去りにした理由は、第一次越冬隊員が業務を引き継ぐ途中に悪天候に見舞われ、撤退を余儀なくされたためです。
この際、計画では交代で第二次越冬隊員が到着する予定でした。
数時間の間だけ無人にする予定でしたが、第二次越冬隊員は上陸を断念。
結果的に犬たちは昭和基地に置き去りにされるという、ひどい状況になったのです。
タロとジロはなぜ生き延びたのか
タロとジロがなぜ生き延びたのか理由を考察します。
極寒の地で自らの生存に必要な食料を見つけ、飢えと寒さに耐えながら生き延びる方法を見つけていったのでしょうか。
おそらく、アザラシの肉やペンギンのフンなどを食べ、周囲の環境に適応していったと考えられます。
タロとジロの生存は、彼らの持つ強靭な肉体と強い精神力によって成し遂げられた奇跡と言えるでしょう。
タロとジロのその後は?
タロとジロのその後は、それぞれ異なる結末を迎えました。
ジロは南極で病気に罹り、残念ながら病死します。
一方、タロは北海道大学付属動物園に引き取られ、そこで職員たちの愛情を受けながら余生を穏やかに過ごします。
そして、昭和45年に天国へと旅立ちました。
功績を称えるため剝製にされたタロとジロ。
タロは北海道大学植物園内の博物館に、ジロは東京の国立科学博物館に展示されています。
南極物語を見る・読む
樺太犬はなぜ置き去りにされなければならなかったのか。
南極物語について深く知りたい人は、ぜひDVDや本で視聴してみてください。
南極物語 DVD
『南極物語』のDVDは、1958年に起こった日本の南極観測探検隊の実話を基にした感動的な物語です。
この映画は、実話を元にしたドキュメンタリー・タッチの作品。
前半では隊員と犬たちの南極冒険行が描かれ、後半では犬たちと人間側のドラマが交互に展開されます。
撮影は北極と南極の両方で行われ、映画史上初めて本物のオーロラが映像で見られるという特徴もあります。
南極物語をドキュメンタリー・タッチで映像化した感動作
公開日 | 1983年7月23日 |
監督 | 蔵原惟繕 |
出演 | 高倉健、渡瀬恒彦、岡田英次 |
南極犬物語 新装版
『南極犬物語 新装版』は、2011年に刊行された『ハンカチぶんこ南極犬物語』の新装版です。
第一次南極観測隊とともに南極に上陸した犬たちは、南極での活動を終えて帰国することが決まりました。
しかし、帰国の際に襲った猛烈なブリザードによって、彼らは置き去りにされます。
その後、犬たちは一体どうなったのか。
なぜ置き去りにされたのか、犬たちのその後、そして命の尊さが描かれます。
犬たちとの絆や命の尊さが描かれる真実と感動のストーリー
発売日 | 2020年12月15日 |
出版社 | ハート出版 |
著者 | 綾野まさる |
南極越冬隊タロジロの真実
置き去りにされた15頭の犬たちの中から生き残った2頭、タロとジロの奇跡の物語。
樺太犬たちの運命は日本中を感動の渦に巻き込みました。
『南極越冬隊タロジロの真実』の著者である北村氏は、その真実の証人であり、タロとジロとの再会を果たした人物です。
なぜ置き去りにされたのか。
日本の南極観測事業の舞台裏にはどんなドラマがあったのか。
50年の時を経て、その真実が今、明らかにされます。
なぜ置き去りにされたのか。南極観測事業の舞台裏の真実に迫る
発売日 | 2007年3月01日 |
出版社 | 小学館 |
著者 | 北村泰一 |
その犬の名を誰も知らない
南極物語の中で語られていない重要な要素があります。
それは、1年間もの長い間、南極でタロとジロはなぜ生き延びたのかということです。
タロとジロは、当時若く、南極で生き抜けるだけの経験がほとんどありませんでした。
そこで疑問として浮かぶのは、なぜ生き延びたのかということ。
その謎を解くカギと言われているのが第三の犬の存在です。
この物語には、第三の犬の存在を見つける手がかりが詰まっています。
知られざる第三の犬。タロとジロがなぜ生き延びたのかという謎に迫る
発売日 | 2020年2月20日 |
出版社 | 小学館集英社プロダクション |
著者 | 嘉悦洋 |
監修 | 北村泰一 |
まとめ
犬たちがなぜ置き去りにされたのか、なぜ生き延びたのかを考察しました。
『南極物語』には感動的な側面がありますが、樺太犬を置き去りにした出来事がひどい、かわいそうと一部で物議を醸しています。
なぜ置き去りにされたのかの理由や、ひどいと言われる理由の背景にはさまざまな要因がありました。
『南極物語』を知って、タロとジロたちに思いをはせてみましょう。
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