最新! 本屋大賞の歴代おすすめ作品14選 感動ものの文庫本や過去作一覧も

物語の舞台は江戸幕府4代将軍、家綱の時代。
日本独自の暦を作る計画が発足し、その計画を果たすため白羽の矢が立ったのは渋川春海。
元々の生まれは碁打ちの家系で、自身の境遇に嫌気がさしたことをきっかけに、算術を極めようとしていた人物です。
すでに暦が狂い始めている中、果たして独自の暦を完成させることが出来るのでしょうか。

小説の主人公は石油会社・国岡商店の国岡鐵造。戦争ですべてを失い、大手石油会社からは排斥され商品はなくなり、残ったのは多額の借金だけです。
しかし、国岡商店は過酷な状況の中社員を雇い続けて誰も解雇せず、再起する闘いを続けます。
出光興産の創業者・出光佐三をモデルとしたノンフィクション歴史小説。ベストセラー小説『永遠の0』でも有名な百田尚樹の作品です。

戦士団・独角は、大国・東乎瑠(ツオル)から故郷を守るため、死兵の役割を任されます。
独角のリーダー、ヴァンは家族を病で失い、絶望的な状況の中でも戦いますが、奴隷として岩塩鉱に囚われてしまいます。
ある日、不気味な犬の群れに襲われ、岩塩鉱に謎の病が蔓延。病を逃れ生き残ったヴァンは、同じく病から逃れた幼子にユナと名付け、一緒に冒険に出るのでした。
壮大なファンタジー物語で次巻をすぐに読みたくなる作品です。

不登校が続く安西こころは、ある日自室の鏡が光るのを見つけます。
こころが鏡をくぐり抜けると、その先には見たこともない城があり、こころと似た境遇の中学生6人もいたのです。
そして狼の仮面をつけた少女から、この孤城の中の「願いの鍵」を見つけた人は、願いの部屋に入り、どんな願いも叶えられると伝えられ…。
ベストセラー作家、辻村美月による感動のミステリーファンタジーです。

首相暗殺事件の容疑者にされたごく普通の青年・青柳雅春。濡れ衣を着せられた青柳は、謎の集団から追跡され、必死に逃走します。
国家を敵に回してしまった主人公は生き延びることができるのでしょうか。そして真犯人は…。伏線が多く、ハラハラドキドキさせられる作品です。
数多くのベストセラー作品で知られる伊坂幸太郎による、スリル満点のサスペンス小説です。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
中学教師・森口悠子によるホームルームでの告白から始まるこの物語。彼女は、娘がプールで亡くなったのは事故死ではなくこのクラスの生徒に殺されたのだと言い、犯人「A」と「B」に復讐を仕掛けたと宣告します。
語り手が次々と変わることで物語の全容が明らかになっていきます。

舞台は穏やかな海に囲まれた、瀬戸内の島。
島で育った高校生の暁海と、自由奔放な母の恋愛に振り回されて島に転校してきた櫂。
ともに心に寂しさや欠落感を抱えた2人は出会い、惹かれあい、すれ違いを経験し、成長します。
作者ならではの島や街の美しい描写や、透明感のある筆致で描かれる、2人の成長する姿が魅力。人生とは何か考えさせられる、傑作のベストセラー小説です。

主人公のボクが最も大切にする人・オカン。
4歳でオトンと離れ、オカンと二人きりで小さな炭鉱町に住んでいたボク。
成長したボクは上京し、悪戦苦闘する日々を送りますがようやく仕事が軌道に乗るように。
オカンを東京に呼び寄せ、暮らし始めますがすでにオカンには病魔が迫っていて…。
大切な人との思い出と喪失の悲しみを描いた、俳優やイラストレーターなどマルチに活躍するリリー・フランキーの自伝的小説。

玄武書房に勤める馬締光也は、営業部で変人として持て余されていましたが、新しい辞書『大渡海』を編纂するため、辞書編集部に迎えられることに。
長い年月をかけて、同僚や学者らとともに辞書の完成に向けて少しずつ前進していきます。果たして『大渡海』は完成するのでしょうか。
辞書作りに携わる人たちの熱い想いにグッとくること間違いなし。映画化、アニメ化もされているベストセラー小説です。

記憶が80分しか持たない数学者の博士と、彼の家政婦として働くシングルマザー「私」と、その息子の3人の交流を描く物語。
「私」とルートは、博士が教えてくれる数学の世界の美しさに心惹かれ、博士と心を通わせます。
数学の美と人間の温かさが交差するところが魅力的。多彩な文章で、人と人の交流があたたかく描かれた感動の小説です。

物語の発端は、カメラマン・矢島拓海のもとに届いた、死んだはずの兄からの絵はがき。
同時期に依頼された南極の越冬隊を密着取材する仕事のため、そして兄の死の真相を知るために拓海は南極へ向かいます。
拓海は冷たく閉ざされた南極で、越冬隊員がひとり、またひとりと殺されていく恐怖を目の当たりにします。物語はどのような結末を迎えるのでしょうか。
2019年の第16回本屋大賞発掘部門に選ばれた作品。

都内で不可解な連続殺人事件が発生。残された暗号を解読すると、次の犯行場所は一流ホテル・コルテシア東京であることが判明。
刑事・新田浩介は、ホテルマンになりすまし、潜入捜査に向かいます。新田の教育係となったホテルマン・山岸尚美とコンビを組み、この難事件の解決に挑むのでした。
有名なベストセラー作家、東野圭吾によるミステリー小説。2019年には実写映画化もされました。

主人公のユンジェは扁桃体(アーモンド)が人より小さく、生まれつき怒りや恐怖をあまり感じられません。15歳の時、祖母と母親が通り魔に襲われても、彼の表情は変わりませんでした。
母親は意識不明となり、孤独になった彼の前に現れたのはユンジェとは対照的に激しい感情を持つゴニ。ゴニとの出会いによってユンジェの人生は変わり始めます。
2020年第17回本屋大賞「翻訳小説部門」第1位の作品です。

両親に見捨てられ、6歳から湿地で1人で生きる少女・カイア。
彼女はテイトという少年に恋心を抱きますが、彼は大学進学のためにカイアのもとを去ります。カイアは村の人々に蔑まれながらも、静かに暮らしていました。
しかし、村の裕福な青年・チェイスとの出会いから物語が大きく動き出します。
2021年第18回本屋大賞の「翻訳小説部門」で第1位を受賞し、全世界で1500万部を突破した大ベストセラーミステリー小説。