総合型選抜 (旧AO入試) と推薦入試の違いは? AO入試とは何かについて解説
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2021年より、従来のAO入試から名称を変更して実施されている総合型選抜。
文字面からはその意味がわかりづらく、どんな入試スタイルなのか掴めないという人もいるでしょう。
そこでこの記事では、「総合型選抜 (旧AO入試) とは?」、「 総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違いとは?」といった素朴な疑問を1つ1つ解決。
あわせて総合型選抜 (旧AO入試) の対策に最適な参考書を多数紹介しています。
総合型選抜 (旧AO入試) とは?
総合型選抜 (旧AO入試) とは、大学のアドミッション・ポリシー(各大学が求める学生像)を評価基準とする入試方法です。
各大学はアドミッション・ポリシーに合致する受験生を選ぶため、願書類の志望理由書や面接、実技試験を通じて、受験生の人物像を評価します。
2021年からは従来のAO入試より総合型選抜に名称が変わり、アドミッション・ポリシーに加え学力も評価対象となりました。
総合型選抜 (旧AO入試) は受験生の多様性を尊重する一方で、大学の特色とマッチする学生を選び出す手段として注目されています。
総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違い
ここでは、総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違いをわかりやすく解説します。
ポイントは実施時期と推薦の有無、求められる能力の3点です。
【総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違い1】実施時期
総合型選抜(旧AO入試)の出願は9月で、選考は9月〜10月に行われます。
一方で、推薦入試は11月~12月に実施されます。
選考期間にも違いがあり、推薦入試は選考期間が1ヶ月程度であるのに対し、総合型選抜(旧AO入試)では2ヵ月以上かかることも。
ただし学校ごとに実施時期や選考期間は異なるので、早めに確認しておきましょう。
【 総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違い2】高校からの推薦
総合型選抜(旧AO入試)では高校からの推薦が不要で、出願条件に合えば志望する大学すべて受験が可能です。
一方推薦入試では高校からの推薦が必要のため、早い段階から学業や部活動に真剣に取り組むことが求められます。
推薦入試と比べると、学校や先生からの評価を気にせず出願できるのが総合型選抜(旧AO入試)のポイントの1つです。
【 総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違い3】求められる能力
総合型選抜(旧AO入試)では、大学が描く理想の学生像にマッチする学生を選抜します。
この制度では成績だけでなく、個人がどのような活動を行い大学でどのような目標を持っているかが評価の鍵。
一方学校推薦型選抜では大学が求める特技や能力が焦点であり、高校での成績や個人の強みが重視されます。
総合型選抜(旧AO入試)は推薦入試と比べ、経験や個人の志向が求められることが特徴となります。
総合型選抜 (旧AO入試) の試験内容
総合型選抜(旧AO入試)で必要とされる、志望理由書、活動報告書、調査書などの提出書類。
それに加え、面接、小論文、プレゼンテーションなどの実技試験も行われ、受験生の個性や意欲、コミュニケーション能力が評価されます。
一方、推薦入試では主に面接や小論文、書類による選考が行われ、受験生の成績をより評価します。
両制度とも単なる学力だけでなく、個人の特性や意欲を重視することが共通点です。
総合型選抜 (旧AO入試) の受験資格
総合型選抜(旧AO入試)の受験資格は大学により様々。
実績や評定平均がなくても応募可能な大学もある一方で、学校の成績、特定の資格・検定の成績を受験資格とする大学も増えています。
評定平均4.0以上や全国大会での優勝など、学業や特定分野での優れた実績が要求されることも。
各大学の要件にあわせて、自身の強みや個性をアピールすることが重要です。
総合型選抜 (旧AO入試) は併願できる?
総合型選抜(旧AO入試)の併願については、学校によってルールが異なります。
特に学校の入試要項に「専願」の指定がなければ、他の入試方法との併願が可能。
また推薦入試や一般選抜との併願しても構いません。
ただし他の大学との併願はできても、同じ大学内の他学部への併願が不可とされるケースもあります。
このような条件は学校ごとに異なるため、募集要項を確認することが重要です。
総合型選抜(旧AO入試)の対策本
総合型選抜 (旧AO入試) とはといった疑問から対策法まで、わかりやすく解説した参考書を紹介します。
受験する大学の試験内容を確認したうえで、自分に必要な参考書を見つけてください。
何を準備すればいいかわからない人のための 総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)のオキテ55
総合型選抜(旧AO入試)に向けて何をすればいいのか、手も足も出ないという受験生に贈るガイドブックがこちら。
著者いわく総合型選抜(旧AO入試)試験は「自分にしか語れない何か」が見つかれば9割受かります。
その自論に基づき、試験官を惹きつける自PR法を伝授。
経歴や成績は今いちでも、志望理由書や面接対策で合格を勝ち取りたい人におすすめです。
総合型選抜 (旧AO入試) とはといった疑問から対策法まで1冊でわかる
発売日 | 2021年7月9日 |
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 鈴木鋭智 |
7日間で合格する総合型選抜・学校推薦型選抜 志望理由書・面接
専門塾のノウハウを凝縮し、総合型選抜(旧AO入試)への迅速な合格を目指す本書。
志望理由書作成から自己推薦書や学修計画書の書き方、面接対策まで一網羅し、これ1冊で直前の試験対策が完結します。
面接のトピックでは基本だけでなく変わった質問への対応策も教えてくれるので、自信に繋がるはず。
短期間でも、総合型選抜(旧AO入試)の対策を固めたい受験生におすすめです。
試験まで時間が無い受験生でもこれだけは読んでおきたい、総合型選抜(旧AO入試)対策本
発売日 | 2023年6月29日 |
出版社 | 学研 |
著者 | 福井悠紀 |
特別な実績はなくても自己アピールができる 中村祐介の ゼロから始める志望理由書・自己推薦書対策
総合型選抜(旧AO入試)で避けては通れない、志望理由書や自己推薦書。
志望理由書は面接や小論文とは違い時間をかけて作り込むことができるため、しっかり点数を稼ぎたいところです。
そんな志望理由書や自己推薦書の書き方に特化した本書。
特別な実績がない生徒でも、合格に繋がる自己アピールの方法を教えてくれます。
さらに後半には合格者の志望理由書・自己推薦書も紹介されているので、実例から学べるのもポイントです。
どの大学でも重視される、志望理由書・自己推薦書に特化した対策本
発売日 | 2023年7月7日 |
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 中村祐介 |
改訂版 何を書けばいいかわからない人のための 小論文のオキテ55
小論文が苦手で戸惑う受験生に向けて、小論文のオキテをわかりやすく解説した参考書。
著者は小論文の成功には「どう書くか」よりも「何を書くか」が重要と説き、そのポイントを指摘。
また意外とできない日本語のルールや三段落構成など、小論文を書くうえでの基本も学べます。
最終章には過去問もついているので、本番への備えはこれ1冊で安心でしょう。
わかりやすい解説と豊富な演習問題で、小論文を基礎から学べる1冊
発売日 | 2020年5月15日 |
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 鈴木鋭智 |
学校推薦型選抜・総合型選抜 だれでも上手に書ける 小論文合格ノート
小論文専門塾の講師が手掛ける、小論文合格ノート。
小論文とは何かとうい大前提から、具体的な書き方まで、小論文を初歩から学べる1冊。
さらに人文科学系や医療看護系など、各学部の入試にあわせた頻出テーマも取り上げられています。
書き込みながらコツを習得し、目指す志望校合格を実現できます。
小論文をていねいに1から勉強したい人におすすめです。
入試ではどんな小論文が出るのかといった不安を解消してくれる小論文対策本
発売日 | 2021年2月5日 |
出版社 | KADOKAWA |
著者 | 菊池秀策 |
小論文の完全ネタ本改訂版 社会科学系編
社会科学系の小論文入試で、よく出るテーマを収録したネタ本。
頻出テーマのほか、働き方改革やSDGsなどの最新トピックもカバーされているので、時事問題にも備えられます。
また各テーマについては、その意味だけでなく問題点や解決策・対応策も解説。
さらに過去の入試問題も多数あるので、アウトプットしながらテーマの理解を深めることができるでしょう。
社会科学系の学部受験生必読の、社会科学の小論文完全ネタ帳
発売日 | 2020年7月10日 |
出版社 | 文英堂 |
著者 | 神﨑史彦 |
自分だけの物語で逆転合格する 総合・推薦入試 志望理由書&面接-推薦書対策&面接DVDつき
優秀な成績や特技などのアピールポイントが無く、総合型選抜(旧AO入試)の受験に自信が無い生徒に向けた指南書。
この本では大学の教官は受験生のどこを見て、何を評価するのかという視点に立って、誰でも魅力的な志望理由書を書く本法を伝授。
また付属のDVDや別冊サクセスノートでは、掟破りの秘策や面接のシミュレーションも解説。
総合型選抜(旧AO入試)の要である、志望理由書と面接対策を強化したい人は必読です。
特筆すべきことが無い生徒でも、合格できる志望理由書の書き方が学べる1冊
発売日 | 2017年7月14日 |
出版社 | 学研 |
著者 | 竹内麦村 |
採点者の心をつかむ 合格するプレゼンテーション・面接・集団討論
口下手や人見知りの受験生でも、自信を持って面接や集団討論に挑む力を養ってくれる参考書。
学校では教えられない「話し方」や「魅せ方」を学び、面接官や審査員に好印象を与える技術を磨けます。
本書では、試験開始30秒の印象が合格に左右すると説いています。
受験する学部で面接や、討論、グループディスカッションなど、コミュニケーション能力を測る科目の比重が高い人には参考になる1冊です。
面接や集団討論、グループディスカッションのトレーニングに最適な1冊
発売日 | 2018年10月9日 |
出版社 | かんき出版 |
著者 | 鈴木鋭智 |
本番で失敗しない!やりがちNGをおさえる 総合型選抜 学校推薦型選抜 特急合格BOOK
97.5%という驚異の合格率をたたき出している、総合型選抜専門塾の講師が監修する1冊。
豊富なデータを元に、受験生がよく陥る勘違いやNGポイントを具体的なケースごとに解説。
また図やイラスト、表を多用した見開き完結の構成で、視覚的に内容がわかりやすくまとまっている点もポイント。
受験まで時間が無く、試験のNGポイントだけでも頭に入れておきたい人にもおすすめです。
総合型選抜(旧AO入試)の試験でしがちなNGポイントを、わかりやすく解説した対策本
発売日 | 2023年7月20日 |
出版社 | 学研 |
著者 | 福井悠紀(監修)、Gakken(編・著) |
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まとめ
「総合型選抜 (旧AO入試) とは」「総合型選抜 (旧AO入試)と推薦入試の違い」などの疑問点を、わかりやすく解説しました。
総合型選抜 (旧AO入試) とは大学の特色にあった生徒を選抜する入試方法。
具体的な評価基準が見えにくい総合型選抜(旧AO入試)に対しては不安を感じている人も多いと思いますが、入念な対策が合格へと着実に近づけます。
紹介した対策本はどれも合格を後押しする良書なので、ぜひ参考にしてください。