カテゴリーから探す

湯婆婆のセリフ集 実はいい人? 千と千尋の神隠しでの名言についても解説

千と千尋の神隠しのモデルになったと言われる台湾の都市の写真
出典:Unsplash

※本ページにはプロモーションが含まれています

『一度あったことは忘れないもんさ 思い出せないだけで』『贅沢な名だね』など印象的なセリフや名言が多い『千と千尋の神隠し』。
公開当時から色褪せない魅力を誇っています。
考察の余地も多く残されており、重要な登場人物、湯婆婆は実はいい人なのではないかという見方もできます。
本記事では改めてこのヒット作をセリフから紐解いていきます。

目次

千と千尋の神隠しのストーリー

両親と共に車で引っ越し先へ向かう10歳の少女、千尋。
その途中で奇妙なトンネルを発見します。
親子3人はトンネルをくぐり、勝手にその先で飲食をした両親は豚になってしまいます。
トンネルの先は八百万の神が住まう人間が入ってはいけない場所でした。
両親を元の姿に戻すべく千尋はこの世界で奮闘します。

千と千尋の神隠しに登場する『湯婆婆』とは

湯婆婆は八百万の神が疲れを癒す湯屋『油屋』を取り仕切る魔女。
大きな団子頭に、眉間の大きなイボが特徴です。
油屋の面々には横暴に接しており、手下のハクには自分の手を汚したくないがために汚い仕事をさせる強欲な性格。
一方、息子の坊のことは異常なほど甘やかして育てています。

実はいい人? 湯婆婆のセリフ・名言集

ここからは湯婆婆のセリフや名言を1つひとつ解説します。
『贅沢な名だね』など、インパクトのある名言を数々生み出した湯婆婆。
実はいい人なのではと考察できるものもあります。

贅沢な名だね 今からお前の名前は千だ

「ここで働かせてください!」と何度も食い下がる千尋に対して、折れた湯婆婆が発したセリフです。
湯婆婆ほど魔力のある魔女であれば、千尋のことはどうすることもできたはず。
実際に仔豚や石炭に変えようと考えていました。
それでも最終的に千尋の意思を汲むところを見ると、いい人なのではないかと感じるセリフです。

来ちまったものは仕方がない。お迎えしな!こうなったら出来るだけはやく引き取ってもらうしかないよ!

とてつもない悪臭を放つクサレ神が油屋にやってきた時のセリフです。
どんな顧客が来たとしても邪険にせず、お迎えするという湯婆婆の仕事の流儀があらわれています。
このセリフの後、湯婆婆自身もクサレ神に笑顔で接客をしていました。

千!よくやったね、大儲けだよ! ありゃあ名のある河の主だよ。みんなも千を見習いな!

湯婆婆は、従業員が手柄を立てた時にはしっかりと褒めます。
その上でその周りの従業員のモチベーションを上げるような一言も添えられています。
油屋を引っ張っていく人間としての手腕と、信頼を集める人柄の良さを感じるセリフです。

そう簡単にはいかないよ、世の中には決まりというものがあるんだ

湯婆婆は油屋で働く人々に、自分のそばを離れてほしくないが故に、名前を奪ったうえで行動を縛ります。
理不尽すぎるほどの決まりは、湯婆婆の人に対しての執着の表れです。
案外情にもろいいい人で、寂しがり屋なのかもしれません。

行きな!おまえの勝ちだ!早く行っちまいな!

千尋が、無数の豚の中に両親が居ないことを見事見破った時の湯婆婆のセリフ。
しぶしぶではありますが素直に負けを認めるところに湯婆婆のいい人さが滲み出ています。
これも本当は千尋と離れたくなかったために、本物の両親を豚の中に入れなかったのかもしれません。

イヤだとか、帰りたいとか言ったら、すぐ仔豚にしてやるからね

油屋で働くための契約が済んだ後、千尋に湯婆婆が言ったセリフ。
一見すると脅すようなセリフのように感じますが、これから油屋で仕事をするための千尋に対する鼓舞にも捉えられます。
素直な表現ではありませんが、湯婆婆が千尋の成長を願っていることが感じられる一言です。

千尋のセリフ・名言集

続いては『千と千尋の神隠し』の作中での千尋のセリフの中から、印象的なものを紹介していきます。
千尋のまっすぐで真をつくような名言にはハッとさせられます。

ここで働かせてください!

序盤うろたえる千尋は、ハクに『ここで働かせてもらうように頼むんだ。絶対に引き下がってはだめだよ。』と助言され、それを約束します。
恐怖と闘いながらも助けてくれたハクとの約束だけは守ろうとする千尋の芯の強さを感じるセリフです。

私がほしいものは、あなたにはぜったい出せない

暴れまわって千尋を探していたカオナシに対しての千尋のセリフです。
このときのカオナシの姿は化け物同然で、序盤の千尋であれば間違いなく恐怖で逃げ出していたでしょう。
このセリフを毅然と言う千尋の姿に、自分で両親を助けるという強い意思と、油屋で遂げた千尋の成長を感じる名言。

ハクのセリフ・名言集

『千と千尋の神隠し』の作中では、湯婆婆の手先として仕事をする中、千尋を助けようとするハク。
続いては彼のセリフ、名言に注目してみましょう。

怖がるな 私はそなたの味方だ

突然、異世界に来てしまったことで、怯えている千尋に対してかけたハクがかけた言葉。
とにかく不安な時、人間は『あなたの味方だよ』と誰かに言ってほしいものです。
千尋も千尋に共感して作品を観ている観客も、このハクの名言にはこの上ない安心感を覚えたのではないでしょうか。

さぁ行きな 振り向かないで

千尋が湯婆婆との取引に勝ち、全てが終わった後、トンネルの所までハクが送ってくれます。
その時のハクの別れ際のセリフです。
ハクは『さよなら』でなく『振り向かないで』と言っています。
きっとまた会えるから、それまで千尋も寂しがらずに前を向いて生きるんだよというハクのメッセージが込められた名言と言えます。

千尋の元気が出るようにまじないをかけて作ったんだ お食べ

千尋が油屋での仕事を始めて間もない頃に、ハクが大きなおにぎりを作って持ってきてくれた時のセリフです。
大人であっても、環境が変わると身も心も疲れやすくなるものです。
千尋が大粒の涙を流しながらおにぎりを食べる姿に、共感した人は多いのではないでしょうか。

まだ分かりませんか、大切なものが掏り替わったのに

坊が偽物になっていることに全く気付かない湯婆婆に対してハクが言ったセリフです。
いつも手先として使われる下の立場であるハクが、上の立場である湯婆婆に言い放つこのシーンはなんだかスカッとします。
ハクの方が湯婆婆より実は一枚上手であることを感じさせる名言。

銭婆のセリフ・名言集

湯婆婆の双子の姉である銭婆。
『千と千尋の神隠し』の作中でのセリフや名言を紹介します。
『一度あったことは忘れないもんさ 思い出せないだけで』 など、湯婆婆に比べて、人間的に成熟していると感じさせる名言が多いです。

一度あったことは忘れないもんさ 思い出せないだけで

千尋とハクの出会いや、奪われた名前の事など、千と千尋の神隠しの作中で起こる様々なことに繋がっているセリフです。
人間は過去の事を1つずつ鮮明に思い出すのは難しいですが、思い出は簡単には消えないもので、潜在意識の中に残り続けるものなのです。

千尋 いい名だね 自分の名前を大事にね

湯婆婆が『贅沢な名だね』と言う一方で、銭婆は素直に名前を褒めています。
アイデンティティの象徴である名前。
自分自身をこれからも大切にするようにという銭婆のメッセージが込められた名言です。

魔法で作ったんじゃ何にもならないからね

千尋にお守りの髪飾りを作ろうとする時の銭婆のセリフです。
魔法で作ってしまうのは簡単ですが、千尋に対して気持ちを込めて作りたかった銭婆はあえて手作りにこだわったのでしょう。
他にも編み物を坊ねずみに教えるなど物を手作りするシーンがあります。
銭婆は魔法を使わない、手作りの良さを見出したのかもしれません。

おまえを助けてあげたいけど、あたしにはどうすることも出来ないよ この世界の決まりだ からね

何に対しても手助けをすることが愛情ではありません。
銭婆ほどの力があれば、千尋の手助けをすることなどその気になれば造作もないことでしょう。
このセリフは、あえてそうする必要がない判断しているともとれます。
千尋には自分の力でやり遂げて成長してほしい、自分に自信を持ってほしいという銭婆の願いを感じる名言です。

釜爺のセリフ・名言集

『千と千尋の神隠し』の作中での釜爺のセリフ、名言を紹介します。
口数は少ない釜爺ですが決して冷たい人物ではなく情に厚いいい人であることが言葉の端々からわかります。

手ぇ出すならしまいまでやれ!

ススワタリの仕事を手伝おうと思わず手を出してしまった千尋に釜爺が放ったセリフです。
釜爺の職人としての心意気が詰まった名言で、仕事をする上で途中で投げ出すことは許されないということを教えてくれています。

えーんがちょ、せい! えーんがちょ!!

『えんがちょ』とは日本に昔からある、穢れを払うためのおまじないです。
銭婆のハンコについていた小さな虫を踏みつぶしてしまった千尋に、釜爺が『えんがちょ』を促します。
もうこの時点では釜爺は千尋の事を、本当の孫のように思ってコミュニケーションを取っているのがわかるセリフです。

自分で行って、運を試しな

銭婆の住んでいる所の近くまで行ける切符を持っていた釜爺。
その切符を千尋に託し、ハクを助けに行くように送り出す時のセリフです。
人生には運に任せなければならない時があることを釜爺は知っています。
渋くて粋な名言です。

いいなあ、愛の力だなあ

懸命にハクを助けようとする千尋を見て釜爺が言ったセリフ。
自分のことよりもハクを助けたいという千尋の思いに、千尋のハクに対する愛情を感じる釜爺。
不愛想に見えても、本当は人の気持ちをよく感じ取ることができるいい人なのです。

『千と千尋の神隠し』を見る

紹介してきた通り、心に残るセリフや名言が盛りだくさんな『千と千尋の神隠し』。
本記事で実際に興味を持ったら、ぜひDVDで視聴してください。

千と千尋の神隠し DVD

引っ越しの途中、両親と共に神々の世界へと迷い込んでしまった10歳の少女、千尋。
豚にされてしまった両親を元に戻すべく、湯婆婆が切り盛りする八百万の神々が集う風呂屋である『油屋』で働くことになります。
『一度あったことは忘れないもんさ 思い出せないだけで』などの名言にも注目。
宮崎駿の描く独特の世界観の中で描かれる成長ストーリーです。

この作品のおすすめポイント

個性豊かなキャラクターの魅力と、『贅沢な名だね』などの名言の数々が見所。

公開日2001年7月20日
監督宮崎駿
出演柊瑠美、入野自由 、夏木マリ
楽天で買う Amazonで買う3,518円 Yahoo!ショッピングで買う

まとめ

今回は『千と千尋の神隠し』に登場するセリフ、名言を紹介しました。
『贅沢な名だね』『一度あったことは忘れないもんさ 思い出せないだけで』など印象的なセリフが人々を惹きつけます。
湯婆婆や釜爺など、映画を観ていくうちに『実はいい人なのではないか』と印象が徐々に変わるキャラクターもいます。
『千と千尋の神隠し』ではキャラクターとセリフが丁寧に描かれていてそれが物語に深みを与えています。
ぜひ一度視聴してみて下さい。

※書籍等の発売日は、紹介商品の版元から発売された日を掲載しています。
※各商品の説明文は各ECサイトを参考に作成しています。
※商品は掲載時点の情報を参考にしています。最新の情報は各ECサイトをご参照ください。

目次