【100人に調査】ポリコレ映画はつまらない? うざい・ひどいと言われる理由とは
うざい・ひどいと評価されることもある、「ポリコレ映画」。
ポリコレ要素を入れると映画がつまらなくなるとの声も聞かれますが、そもそもポリコレ映画とは、どのような作品のことを指すのでしょうか。
ポリコレ映画とは何かを押さえつつ、批判の理由についてまとめました。
記事の後半には、ポリコレ映画の代表的な作品一覧も。
加えて、ポリコレ映画のヒット作一覧も紹介するので、参考にしてみてください。
ポリコレ映画とは
そもそも、ポリコレとは「ポリティカル・コレクトネス(political Correctness)」の略称であり、「政治的正しさ」と直訳できます。
この概念を強く意識したポリコレ映画とは、マイノリティの権利を尊重するとともに、差別的な表現を避けた映画作品のこと。
性別・人種・宗教・性的指向など、様々な属性を持つキャラクターが平等に描かれる点が特徴で、多様性と包摂性の大切さを伝える内容になっています。
ポリコレ映画がつまらない・うざいと言われる理由
差別や偏見を排除した平等的な映画というと、何も悪いところはなさそうですが、ポリコレ映画はつまらない・うざいと酷評されることがあります。
なぜ、ポリコレ映画に否定的な声が上がるのでしょうか。
原作の世界観と異なりつまらなくなる
ポリコレ映画がつまらないとされる理由の一つに、原作の世界観が大きく変えられがちなことが挙げられます。
例えば白人のキャラクターに黒人を配役するなどの無理な改変が加わったら、既存作品のファンは映画がつまらなくなると感じるでしょう。
つまらないとされるポリコレ映画の一覧を見ると、ポリコレ配役が目につきます。
不自然なストーリーが多い
ポリコレを重視するあまり、その方向性をいきなり大幅に変更して、不自然なストーリーになってしまう映画も数多くあります。
シリーズものの作品に途中からポリコレ要素が加わり、話の展開やキャラクターの言動が不自然になると、つまらない・うざいという批判が寄せられます。
差別をより大きくしていて、ひどいと感じる
白人のキャラクターが黒人になるといった変更があると、逆に白人差別ではないかとの声が上がります。
ポリコレを考慮しすぎて作品がつまらなくなるばかりか、差別がより大きくなっている、新たな差別を助長しているというのです。
こうした背景もあり、ポリコレ映画はひどいと評価されるのでしょう。
【アンケート調査】ポリコレ映画はつまらない?
編集部では、ポリコレ映画への評価に関するアンケート調査を実施しました。
最も多かった回答は、「どちらかといえば嫌い」で36.9%、2位は「普通」で24.6%、3位は「どちらかといえば好き」で16.9%という結果に。
「とても好き(面白いと思う)」「どちらかといえば好き」を選んだ人の理由には、「自分の知らない世界に気付けるから」、「様々な人が平等に生きるのを応援してくれているようで、その思想そのものは素晴らしいと思うから」という回答もありました。
「とても嫌い(つまらないと思う)」「どちらかといえば嫌い」を選んだ人からは「忖度している感じがわざとらしいから」、「映画の内容に必要ない要素までつめこんでくるから」という回答もありました。
【アンケート調査】ポリコレ映画で印象に残っている作品は?
続いてポリコレ映画で印象に残っている作品についても、アンケートを実施しました。
印象に残っている作品 | 理由 |
『リトルマーメイド』 | ・その映画がもっているイメージに全然あっていない ・アリエルの肌の色がアニメーションと違いすぎて違和感しかなかったから |
『ストレンジ・ワールド』 | ・とにかく出てくるキャラクターのほとんどが多様性のゴリ押しで、その押し付けに嫌気が差した作品でした |
『トイストーリー4』 | ・ポリコレ度合が意識され、作風が変わったような印象 ・おもちゃ達の性格や立ち位置が変化したのは否めない |
『スターウォーズ 最後のジェダイ』 | ・作品中の中国人と黒人のキスシーンが無理やり描写した感じが強かったから |
【ポリコレ映画】話題になった代表的な作品一覧
ポリコレ映画の概要や、つまらない・うざいとされる理由を押さえましたが、代表的な作品には、どのようなものがあるのでしょうか。
話題になったポリコレ映画について、代表的な作品を一覧にしました。
リトル・マーメイド
ディズニー不朽の名作「リトル・マーメイド」を実写映画化した一本。
ミュージカル作品に定評のあるロブ・マーシャルが監督を務めており、一部の視聴者から高評価を得る一方で、主人公のアリエルを黒人女優が演じて批判を浴びました。
既存のアニメ版に登場するアリエルとはイメージが違いすぎて、ひどいポリコレ映画という印象を与えてしまったようです。
バズ・ライトイヤー
トイ・ストーリーに登場するバズ・ライトイヤーに焦点を当てた本作も、ポリコレ映画の代表的な作品といえます。
バズの親友であるアリーシャが同性愛者であったことなどから、無理やりなポリコレ映画との声が上がりました。
トイ・ストーリーのイメージが壊れてしまい、ひどいと感じるファンもいたようです。
ポリコレ映画の代表的な作品を一覧にすると、ディズニー映画が目につきます。
007シリーズ
ジェームズ・ボンドの活躍で知られる007シリーズも、主人公が突如として黒人女性に変わったことで話題に。
ポリコレを考慮するにしろ、既存のイメージを無視しすぎてひどい、作品がつまらなくなると批判を呼びました。
前任のダニエル・クレイグが「007/スカイフォール」にて世界興収シリーズNo.1の記録を打ち立てたこともあり、いきなりの配役変更をうざいと考えるファンが多かったのでしょう。
ポリコレ映画のヒット作もチェック
ここまで、ポリコレ映画のネガティブな側面を中心に伝えましたが、一方でヒットを飛ばした作品もあります。
続いてはポリコレ映画のヒット作について、代表的なものを一覧にまとめます。
グレイテスト・ショーマン
「すべての人が輝く」をテーマに、ショービジネスの裏側で繰り広げられる、愛・夢・希望のドラマを躍動するスケール感で描いた感動作。
オンリーワンの個性を持つ人々を集めてショーをヒットさせるというポリコレ映画ながら、迫力のダンスやシング・パフォーマンスも素晴らしく、心揺さぶる作品として評価されました。
ポリコレ要素が加わると映画がつまらなくなると感じている人にも、おすすめの一本です。
ヒュー・ジャックマンらによる感動のミュージカル・エンターテインメント。
公開日 | 2018年2月16日 |
監督 | マイケル・グレイシー |
出演 | ヒュー・ジャックマン、ザック・エフロン、ミシェル・ウィリアムズ |
スパイダーバース
無限に広がるスパイダーバースより、個性豊かなスパイダーマンたちが再び集結する物語。
黒人の少年を主人公に描くものの、白人の配役を無理やり変更したわけではなく、新たなキャラクターとして登場させたため、うざいと感じることなく受け入れたファンが多かったようです。
キレ味抜群のアクションも楽しめるため、とりあえずポリコレ映画を鑑賞してみたいという人にもおすすめです。
新たなスパイダーマンの誕生を描き出す、革新的な作品です。
公開日 | 2023年6月16日 |
監督 | ホアキン・ドス・サントス、ジャスティン・K・トンプソン、ケンプ・パワーズ |
出演 | シャメイク・ムーア、ヘイリー・スタインフェルド、ブライアン・タイリー・ヘンリー |
ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー
離れ離れになったマリオとルイージが、絆の力で世界の危機に立ち向かう姿を描きます。
本作に登場するピーチ姫は、とてもパワフル。
お姫様はか弱い存在というイメージを吹き飛ばし、ポリコレ要素との声も上がりましたが、そのキャラクターが非常に魅力的で、うざい・ひどいなどと大きく批判されることはありませんでした。
ゲームの世界観をうまく映画に落とし込んでいるため、ゲームファンの人も鑑賞してみてはいかがでしょうか。
「スーパーマリオブラザーズ」待望の長編アニメーション。
公開日 | 2023年4月28日 |
監督 | アーロン・ホーバス、マイケル・ジェレニック |
出演 | クリス・プラット、アニャ・テイラー=ジョイ、チャーリー・デイ |
まとめ
ポリコレ映画とは何か、なぜネガティブな声が上がるのかについて、情報をまとめました。
なお、実際に評価が高くないポリコレ映画はありますが、中にはヒット作も見られ、ポリコレ要素を入れると必ずつまらなくなるとは限りません。
批判が目立つポリコレ映画の中にも、一部から素晴らしい作品と称されているものがあります。
ポリコレ映画はつまらないという先入観から離れてみると、意外な良作に出会うこともあるでしょう。
※書籍等の発売日は、紹介商品の版元から発売された日を掲載しています。
※各商品の説明文は各ECサイトを参考に作成しています。
※商品は掲載時点の情報を参考にしています。最新の情報は各ECサイトをご参照ください。