【社会人向け】 会社で役立つ! レポートの書き方のポイントを紹介
会社に提出するレポートの正しい書き方は学校では習いません。
急に「今日の研修内容、レポートにしておいて」と言われても戸惑ってしまうでしょう。
この記事では、社会人に必要な「レポートの書き方」のスキルを例文付きで紹介します。
社会人になって初めて会社のレポートを書く人は、この記事を読んで書き方のポイントを確認しましょう。
社会人に必要なレポート作成能力
会社で書くレポートは大きく分けて2種類あります。
「研修レポート」は研修会に受講した社員が書くレポートです。
「ビジネスレポート」は会社の内外へ報告・連絡・相談するために書くレポートです。
企画や調査などのレポートがあります。
レポートの目的は単に「文章で記録する」だけではありません。
- 細かい情報の分析
- 上司以外(場合によっては社外)の人との共有
- 主観的な意見を伝える
上記のような目的があります。
社会人レポートの正しい書き方
学校では教えてくれない、社会人レポートの正しい書き方について詳しく解説します。
書き始める前に注意するポイントを確認し、スムーズにレポートを完成させましょう。
「ホウ・レン・ソウ」を意識
社会人は仕事に関する報告・連絡・相談の「ホウ・レン・ソウ」が基本です。
これはほかの業務だけでなくレポートを書く際も同じです。
この3つが簡潔に伝わるように意識して文章を組み立てるようにすると、課題としての「大学生レポート」ではなく会社にとって有意義な「社会人レポート」ができます。
会社規定のフォーマットがあれば従う
会社でレポートのフォーマットがあれば従って書きましょう。
会社により報告書とレポートが分けられている場合もあります。
フォーマットがない場合、自分で構成を考え、組み立てる必要があります。
下記の例文を参考に作成してみましょう。
【例文付き】研修レポートの書き方の基本
レポートの出来によって上司は「研修で成長できたか」「今後の仕事に活用できるか」などを評価します。
ここでは会社の研修会後に提出するレポートの書き方について、例文付きで解説します。
文書の基本情報を書く
研修レポートの基本的な情報について解説します。
- 提出日
- タイトル
- 提出先
- レポート作成者の部署と氏名
- 研修内容・所感など
以上の内容を箇条書きでA4の用紙1枚に収まるように書くとスマートです。
序文は「このたび下記の研修を受講しましたので、ご報告申し上げます」と書き出すといいでしょう。
具体的な内容を書く
研修レポートの「本文」内に書く具体的な内容を紹介します。
- 研修期間
- 場所
- 出席者
- スケジュール
- 実施内容
- 所感
以上の内容を書きます。
会社によってはフォーマットが用意されている場合もあります。
フォーマットがない場合でも過去の研修レポートを参考にするとよいでしょう。
受講したセミナーと関係ないことは書かない
読み手(上司)がレポート提出を求める目的は「研修の内容を知る」「今後の仕事にどう活用できるか知る」ためです。
電話応対の研修会であれば「何を教わったのか」「現在の電話応対についてどう考えるか」「今後の電話応対をどうするか」などを書きます。
研修以外の報告はいりません。
自分の意見も書く
資料を写すのではなく印象・記憶に残ったことを書くと「自分の意見」につなげて書きやすいです。
ただの感想では良いレポートとは言えません。
「何を教わったか」「今後の仕事にどう活用するか」を明確にしてください。
例文を紹介します。
・今回のリーダーシップ研修会では部下への指示の出し方について学びました。
コミュニケーションが足りていなかったことに気づき、反省しました。
今後は部下への接し方を意識して変えようと思います。
・新人研修会で電話応対を学びました。
今回学んだことは、職場で注意深く聞いていると先輩方が実践されていることでした。
私もいち早く一人前になれるよう積極的に電話の受話器を取りたいです。
【例文付き】ビジネスレポートの書き方の基本
会社で実施した調査やイベントをまとめることで、今後の商品開発・改善・企画などへ活用できます。
ここではビジネスレポートの書き方について、例文付きで解説します。
構成を立て、結論から書く
研修レポート同様に、宛名や作成者の氏名などの基本事項を書きます。
スタンダードな構成は序論→本論→結論です。
しかし、ワンランク上のレポートの書き方として「まず結論から書く」方法があります。
結論から書くと、読み手側は最後まで「結論がどうなるのかわからない」というストレスがなくなります。
先に「この調査から〇〇を〇〇に改善することを提案します」と述べ、後から結論に至った調査結果を説明する方が各段に読みやすくなります。
内容を端的に説明
一文の文字数は40~50文字程度が読みやすいと言われています。
内容が多い場合は概要(要旨)を入れて読みやすくします。
概要の例文
・アンケートによると購買意欲を高める要素は「商品性能」「デザイン」「値段」の3点であった。
中でも「デザイン」に関し性能や値段が良くてもデザインが気に入らないと買わないという声が23件あった。
今後はデザイン改善で売り上げ向上が見込める。
・働き方改革の調査で「勤務時間を長くし出勤日を減らす」を希望する職員が多数であった。
しかし子育て中の職員は「勤務時間を短縮し出勤日数を増やす」が78%にのぼった。
職員のライフスタイルにより、勤務体系は選択制が理想であると予測される。
数字やデータを入れる
会社のレポートで効率的に内容を理解してもらうために、数字やデータを記載しましょう。
「意見が多数あった」より「意見が500人から集まった」の方が具体的で、説得力が増します。
必要に応じて数値をグラフや表にすると一目で結果がわかり、よりクオリティの高いレポートができます。
読みやすいレポートの書き方のコツ
社会人には必須であるレポートの書き方のコツを紹介します。
研修レポートにもビジネスレポートにも共通する内容です。
しっかり確認して、読みやすいレポートを完成させましょう。
表題は具体的に
レポートの内容が一目で伝わるように、15文字~20文字で具体的に描くのが理想です。
長すぎても、短すぎてもいけません。
表題が分かりやすいと中身を詳しく読んでみたくなります。
△研修会報告
〇コーチング研修会「部下との接し方」の報告
△コーチング研修会「部下との接し方」で学んだ「コミュニケーションの大切さ」に関する報告
5W2Hの要素を意識
5W2HとはWhen(いつ)・Where(どこで)・Who(誰が)・What(何を)・Why(なぜ)・How(どのように)・How much(どのくらい)の頭文字5つのWと2つのHのことです。
レポートを書くときに、この7つの項目について正確に書けているかチェックしましょう。
整理された論理的な構成の文章は、すべての項目が漏れなく記載されています。
企画書などの場合はHow much(いくら)を加えて5W3Hになります。
一文一義
一つの文には一つの内容だけで書くとわかりやすい文になります。
たとえば「キリンは哺乳類で、首が長い。」は一つの文に2つの内容があるため一文多義です。
「キリンは哺乳類である。そして首が長い。」と2つの文に分けると一文一義になり、一文の文字数が減り読みやすくなります。
〇良い例(一文一義)
今回のセミナーでビジネスマナーの基礎を学ぶことができました。
とくにメールの書き方では知らない言葉遣いが多くあり、目からうろこが落ちました。
×悪い例(一文多義)
今回のセミナーでビジネスマナーの基礎を学び、とくにメールの書き方では知らない言葉遣いが多くあり、目からうろこが落ちました。
主語述語の関係が適切
文は主語「~は」と述語「~である」の関係が適切でないとわかりづらくなってしまいます。
主語と述語の距離はなるべく近く、余計な言葉を挟まないのが理想です。
副詞表現なども主語・述語に対応して使わないと違和感のある文章になります。
語尾を統一
レポートの書き方に限りませんが、文書の語尾は統一しましょう。
「だ・である調」と「です・ます調」は混同してはいけません。
どちらかに統一すると自然で調和のとれたレポートになります。
レポートは会社の文書として記録されるため「です・ます調」よりは「だ・である調」の方が理想です。
状況に応じて使い分けましょう。
まとめ
今回の記事では、社会人に必要なレポートの書き方を例文付きで紹介しました。
会社のレポートの完成度が高ければ高いほど、上司や周囲からの評価は高くなります。
「この人に仕事を任せたい」という信頼関係を生み、今後任される仕事の幅も広がります。
紹介したレポートの書き方のポイントをしっかりおさえて社会人スキルをアップさせてください。
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