『サマータイムレンダ』のタイトルの意味を解説 最終話「ただいま」についても
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タイトルが印象的な『サマータイムレンダ』。
夏の和歌山県にある離島を舞台に、主人公が不可解な出来事に巻き込まれていくSFサスペンス作品です。
『少年ジャンプ+』で連載が始まり、2022年にはアニメ化されました。
今回は、そんなサマータイムレンダの特集です。
タイトルの意味や最終話「ただいま」について解説していきます。
ぜひ、チェックしてみてください。
この記事は『サマータイムレンダ』のネタバレを含みます。
作品の結末に関するヒントを知りたくない人は注意してください。
『サマータイムレンダ』の概要
『サマータイムレンダ』は、田中靖規先生が2017年から2021年に連載していた作品です。
アニメは、2022年4月から9月に放送されています。
原作漫画は全13巻139話、アニメは全25話でした。
ジャンルは、サスペンス、SF、バトルアクションです。
和歌山県和歌山市の離島が舞台で、地元では聖地巡礼MAPも作成され、聖地巡礼も楽しめる作品となっています。
『サマータイムレンダ』のあらすじ
網代慎平は、2018年7月22日に幼馴染みの小舟潮の葬式に参加するために、2年ぶりに故郷の和歌山県にある日都ヶ島に戻ってきます。
しかし小舟潮の死は不可解な点が多く、誰かに命を奪われた可能性がある様子です。
もしかすると、島に伝わる「影」が原因ではないかと考える網代慎平。
やがて何度もタイムリープする現象に巻き込まれていきます。
タイトル「サマータイムレンダ」の意味は?
ここからは、タイトル「サマータイムレンダ」の意味を解説します。
タイトルは「サマータイム」とレンダリングを意味する「レンダ」の2つの言葉から作られました。
ぜひチェックしてみてください。
「サマータイム」の意味
タイトル「サマータイムレンダ」の前半は、英語で夏の日を意味する言葉「サマータイム」が使われています。
『サマータイムレンダ』は7月を舞台にした作品で、描かれている季節は夏です。
和歌山県の離島を舞台に、海や花火など夏の風物詩を上手く利用しているシーンもあり、このタイトルが採用されたのかもしれません。
「レンダ」の意味
「レンダ」は、レンダリングを短くした言葉です。
レンダリングの意味は、データを演算して画像を描写すること。
たとえば、ウェブページを表示する際、ウェブブラウザがHTMLなどから情報を整形して表示することはレンダリングの一例です。
原作者は、夏の時間を網代慎平がレンダリングしているイメージでタイトルをつけたと語っています。
さらに作中に登場する「影」は人を飲み込む能力ではなくレンダリングを意識して、人をスキャンするような描写です。
タイトルの意味を知ったうえで物語を見返すと、また違う印象を受けるでしょう。
『サマータイムレンダ』の魅力
ここからは、『サマータイムレンダ』の魅力を解説します。
『サマータイムレンダ』が多くの人を魅了する理由をぜひ、チェックしてみてください。
ミステリーとして秀逸
『サマータイムレンダ』は、ミステリーとして非常に高く評価されています。
伏線回収が巧みであり、数多くの細かな謎も物語が進むに連れて謎が明かされていきました。
真犯人は第1話から登場し、逃げ場のない孤島が舞台であるところは、古典的なミステリーの手法が取られているといえるでしょう。
さらに結末は物語構想当時から決まっていて、タイムリープ時の出来事も事前によく考え込まれていました。
本格的なミステリーファンも唸らせる、よく考えられた物語が『サマータイムレンダ』の魅力です。
オカルト+サイコホラーの重たい空気感
オカルト+サイコホラーの重たい雰囲気である点は、作品の大きな魅力といえるでしょう。
『サマータイムレンダ』には、弧島に伝わる「影の病」というオカルト・ホラー要素が採用されています。
このような土着信仰に基づいた詳細がわからない言い伝えは、多くの読者に恐怖心を与えることに成功しました。
また主人公が何度も殺される設定は、サイコホラー要素があるといえるでしょう。
最初に主人公が亡くなったシーンは、多くの読者を驚かせました。
物語全体に流れる重たい空気感が、『サマータイムレンダ』をより面白くしています。
何が起きるかわからない緊張感
『サマータイムレンダ』は、予測が難しい出来事が連続しておきます。
読者や視聴者は続きが気になって物語の虜になってしまうといえるでしょう。
とくに主人公は何度もタイムループするものの、タイムループには限界があり、次第に失敗が許されないような状態になってきます。
このような緊張感が、物語を面白さを後押ししました。
主人公のヒロインへの一途な思い
主人公は、ヒロイン小舟潮を助けたいと何度も努力をします。
『サマータイムレンダ』のヒロインとは幼馴染みですが、お互いに強い感情を抱いている間柄です。
2人の友達以上恋人未満の関係性も物語を面白くしているポイントといえるでしょう。
物語の冒頭で東京からわざわざ小舟潮の葬式に参加するために故郷に戻ってくるところにも主人公の強い気持ちが感じられます。
【ネタバレあり】『サマータイムレンダ』のラストは?
『サマータイムレンダ』のラストである「ただいま」についてネタバレありで解説します。
「ただいま」が気になる人は、ぜひチェックしてみてください。
慎平の右目と影の正体に迫る
主人公の網代慎平は、時間を見る能力を獲得します。
この右目の正体を解説すると、10周目ラストで最後の力を使ってタイムループした影潮がプレゼントしたものです。
この力のおかげで、網代慎平はこの世に戻れました。
また、影の正体はヒルコノミコトで、最初にコピーした人間がハイネと呼ばれる”影”の産みの親だと判明。
その”影”であるシデに辿り着き、消滅させました。
慎平が潮を救い出しハッピーエンド
25話「ただいま」では、クジラを消去したことにより、ヒルコや波稲の存在はなかったものになりました。
その結果影のいない世界を作ることに成功し、網代慎平は、無事小舟潮を救います。
網代慎平と小舟潮はお祭りに行って記憶が戻り、花火を見ながら2人で思いをかみしめ、翌日には小舟潮の誕生日を皆で祝うハッピーエンドでした。
『サマータイムレンダ』の評価は?
『サマータイムレンダ』の評価は高く、SNSでは突然のホラー展開に驚いたという声も聞かれました。
さらにストーリー性が高く、1話から最終話「ただいま」まで一気に見たという感想も珍しくありません。
自分なりに考察したり、解説を読んだりして楽しむとよいでしょう。
アニメと漫画の両方をチェックすると、より世界観が楽しめます。
『サマータイムレンダ』のアニメ・漫画紹介
ここからは、『サマータイムレンダ』のアニメや漫画を紹介します。
『サマータイムレンダ』が気になる人は、ぜひチェックしてみてください。
サマータイムレンダ
故郷の離島に、幼馴染みのお葬式に出席するために久しぶりに帰ってきた網代慎平。
幼馴染みの死は事故ではなく、何者かに命を奪われた可能性があると知ります。
さらに近所の一家が、突然消えてしまう事件が起きます。
夏の和歌山の離島を舞台に、不可解な出来事がくり返し発生する点が魅力。
ミステリーやホラーが好きな人におすすめです。
ストーリー性が高く「ただいま」まで先の読めない展開が楽しめます。
公開日 | 2022年4月14日 |
監督 | 渡辺歩 |
出演 | 花江夏樹、永瀬アンナ、白砂沙帆 |
サマータイムレンダ 1~13巻セット
「サマータイムレンダ 1~13巻セット」は、漫画版の『サマータイムレンダ』を一気に読めるセットです。
故郷の島に古くから伝わる影の存在が見え隠れする不可思議な事件が多発し、網代慎平は不可解な出来事に巻き込まれていきます。
漫画には、音や色がついているアニメとは違う魅力があります。
アニメを面白いと思った人や漫画でも『サマータイムレンダ』を読みたいという人におすすめです。
作品を1話から最終話まで一気に読むとより世界観が楽しめます。
発売日 | 2018年2月2日 |
出版社 | 集英社 |
著者 | 田中靖規 |
まとめ
今回は、タイトルにもこだわりを感じる『サマータイムレンダ』を解説しました。
タイトルの意味を解説すると、夏の日のレンダリングといえるでしょう。
1話から最終話「ただいま」まで、考え抜かれた伏線の回収が楽しめます。
ホラーやサスペンスが好きな人は、一気見してしまうかもしれません。
『サマータイムレンダ』が気になっている人は、この機会にぜひチェックしてみてください。
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