【水彩・アクリル】絵の具汚れの落とし方を解説 時間が経った時の対応も
絵の具を使ったとき、服についてしまう絵の具汚れ。
時間が経った絵の具汚れは特に落としにくいため、正しい落とし方を知っておくと安心です。
この記事では、アルコールや歯磨き粉を使った絵の具汚れの落とし方について解説。
水彩絵の具、アクリル絵の具、油性絵の具の落とし方に加え、汚れ落としに役立つアイテムも紹介します。
時間が経った汚れの落とし方についても解説するので、服についた絵の具汚れを落としたい人はぜひ参考にしてください。
服についたら落ちにくい?絵の具の種類と特徴
服についてしまうとなかなか落とせないのが絵の具の汚れ。
一口に絵の具といっても、種類によってそれぞれ特徴が異なります。
まずは絵の具の種類と特徴をチェックしましょう。
水彩絵の具
水彩絵の具は顔料と水溶性の接着剤などを組み合わせた絵の具で、水に溶けやすい性質を持っています。
幼稚園や小学校などで多く使われているのが、この水彩絵の具です。
服についても比較的落としやすい水彩絵の具ですが、時間が経った汚れは定着して落ちにくくなっている場合もあります。
アクリル絵の具
中学校や高校の授業でよく使われるのがアクリル絵の具です。
顔料とアクリル樹脂エマルション、補助剤などで組成された絵の具で、速乾性に優れているのが特徴。
乾くと水に溶けなくなるため、時間が経ったら落とすのが難しくなります。
服にアクリル絵の具がついてしまったら、早めに落とすことが大切です。
油性絵の具
プロの画家などが使う油性絵の具は、顔料と乾性油などから作られる絵の具。
油性絵の具を塗り重ねることで、厚みや立体感を出せるのが特徴です。
水彩絵の具やアクリル絵の具に比べて、乾くまでに時間がかかることも大きな特徴。
油性絵の具もまた乾くと汚れが落ちにくくなるため、服についたら早めに対処しましょう。
服が絵の具で汚れた際にチェックするポイント
服に絵の具がついてしまっても、適切に対処することできれいに落とせる可能性があります。
まずは服が絵の具で汚れた際にチェックするポイントを紹介します。
絵の具がついたらすぐに落とす
服に絵の具がついてしまったときは、とにかく速やかに落とすことが大切。
時間が経った絵の具汚れは繊維に定着して落ちにくくなるため、できるだけ早い段階で適切に対処することが重要です。
特にアクリル絵の具や油性絵の具は乾くとなかなか落とせないので、汚れがついたらすぐに落とすようにしましょう。
服の洗濯表示タグを確認
汚れを落とす前に、服の洗濯表示タグも確認しておきましょう。
服の素材によっては家庭で洗濯するのが難しい場合もあるため、無理に汚れを落とそうとして大切な服を傷めてしまうことも。
絵の具汚れを落とす際は、家庭で洗える素材であることを確認した上で行いましょう。
水彩絵の具の落とし方
絵の具の中でも比較的落としやすい水彩絵の具ですが、きれいに落とすためには正しい方法で落とすことが大切です。
ここからは、歯磨き粉やアルコールを使った水彩絵の具の落とし方を紹介します。
アルカリ石鹸をつけて歯ブラシでこする
水彩絵の具の汚れは、アルカリ石鹸を使用して落とすことが可能。
落とし方は水彩絵の具がついた部分にアルカリ石鹸をつけ、不要になった歯ブラシで丁寧にこすって落とします。
あらかじめ40°C~50°Cくらいのぬるま湯に服をつけ置きしておくことで、より効果的に汚れを落とせます。
東邦 (TOHO) ウタマロ石けん
生地を傷めずに汚れをしっかり落とす蛍光増白剤配合の洗濯石鹸
東邦のウタマロ石けんは、ガンコな汚れに強い部分洗い用洗濯せっけん。
普通に洗濯しただけでは落ちないさまざまな汚れを、生地を傷めることなくしっかり落とせるのが特徴です。
白さを取り戻す蛍光増白剤を配合しているので、白い服についた絵の具をきれいに落としたい場合にもおすすめです。
- 重量 133g
- 成分 純石けん分(98%、脂肪酸ナトリウム)、蛍光増白剤
歯磨き粉と歯ブラシで落とす
歯磨き粉に含まれる研磨剤や発泡剤も、服についた絵の具汚れを落とすのに有効。
落とし方は40°C~50°Cのぬるま湯で絵の具がついた部分を洗い、歯磨き粉をつけて歯ブラシでこすります。
あとは洗い流してもみ洗いすればOK。
ただし歯磨き粉をつけて強くこすりすぎると服の繊維を傷めてしまうので、やさしくこするようにしましょう。
でんぷんのりを使う
でんぷんのりを使った落とし方もあります。
絵の具がついた部分にでんぷんのりを塗ることで、服の繊維に入り込んだ絵の具の粒子にでんぷんがくっつきます。
でんぷんのりを塗ったらしばらく時間を置き、もみ洗いをしたあと洗濯しましょう。
でんぷんのりがない場合は、炊いたお米を潰したものでも代用可能です。
ヤマト (YAMATO) ヤマト糊 ボトル 特大ボトル P-NO25
植物性でんぷんを使用した安全で使いやすいでんぷんのり
大容量でたっぷり使えるボトルタイプのでんぷんのりです。
天然系の原料植物性でんぷんを使用し、安全性にも配慮しています。
こちらは細かい部分にも塗りやすい太・細両用の塗りのヘラ付き。
絵の具の汚れ落としや工作など、幅広い用途で使用できます。
- 容量 800g
- 材質 PE
- 主成分 でんぷん(タピオカ)
アルコールと重曹で洗う
アルコールには汚れを浮かせる効果があり、絵の具汚れを落とすのにも役立ちます。
アルコール、重曹+酸素系漂白剤(または食器用洗剤)を使うことで、絵の具汚れをすっきり落とせます。
まずは重曹と酸素系漂白剤を1:1の割合で混ぜ、重曹ペーストを作っておきましょう。
汚れた部分にアルコールを塗り、その上から重曹ペーストを塗ります。
熱いお湯をかけて汚れを浮かせたら、普段通り洗濯すればOKです。
レック (LEC) 激落ちくん 重曹 粉末
洗濯から掃除まで幅広く活躍する使い方自在の粉末タイプの重曹
レック激落ちくんシリーズの重曹粉末タイプ。
汚れに直接ふりかけて使うのはもちろん、水に溶かしたりペーストにしたりとさまざまな使い方ができます。
チャック付き袋入りなので保存も安心。
服についた絵の具汚れを落とすだけでなく、キッチンや水回りの掃除などにも幅広く活躍するでしょう。
- 容量 1000g
- 成分 炭酸水素ナトリウム
アクリル絵の具の落とし方
乾いてしまうとアルコールや歯磨き粉だけで落とすのは難しくなるアクリル絵の具。
ここではそんなアクリル絵の具の落とし方を紹介します。
洗濯洗剤と酸素系漂白剤で洗う
アクリル絵の具のおすすめの落とし方の1つが、洗濯洗剤と酸素系漂白剤を使う方法。
40°C~50°Cのお湯に洗濯洗剤を入れて服をつけ、汚れた部分をもみ洗いします。
別に用意した40°Cくらいのお湯に酵素系漂白剤を入れ、1時間程度つけ置きしたあと水ですすげば作業完了。
あとは普段通りに洗濯しましょう。
除光液もしくはクレンジングオイルで落とす
除光液やクレンジングオイルを使って落とすという意外な方法も。
まずは除光液をキッチンペーパーに含ませ、汚れた部分に叩き込みます。
洗濯洗剤と水をつけてもみ洗いしたあと、クレンジングオイルをつけてもみ洗いします。
あとは洗い流して洗濯すればOK。
一回で落ちない場合は、この工程を何度か試してみましょう。
油性絵の具の落とし方
絵の具の中でも特に落ちにくい油性絵の具汚れには、以下の方法を試してみましょう。
まずは除光液かクレンジングオイルをキッチンペーパーに含ませ、汚れた部分を叩きます。
そしてセスキ炭酸ソーダを振りかけ、その上に酸素系漂白剤をつけます。
このとき歯ブラシなどで汚れを軽くこすると効果的。
熱湯をかけて10分程度放置し、クエン酸水をかけて中和させましょう。
洗い流したあと、普段通りに洗濯します。
花王 (kao) ワイドハイターEXパワー 本体
汚れや臭いを落として抗菌・漂白・除菌もできる酸素系漂白剤
洗剤だけでは落ちない汚れや臭いに効果を発揮するワイドハイターEXパワー。
洗剤と一緒に入れて洗濯したり、汚れに直接かけたり、汚れの程度に合わせて使えます。
抗菌・消臭・漂白ができ、つけ置きすることで除菌できるのもメリット。
酸素系漂白剤なので、色柄物にも安心して使えます。
- 容量 560ml
- 成分 過酸化水素(酸素系)、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)
ニチガ (NICHIGA) セスキ炭酸ソーダ アルカリ洗浄剤
油汚れ以外にも用途に合わせて幅広く使えるセスキ炭酸ソーダ
掃除や洗濯などさまざまな用途に使えるニチガのアルカリ洗浄剤セスキ炭酸ソーダ。
ガンコな油汚れに効果を発揮するので、油性絵の具を落とすのにも役立ちます。
こちらもそのまま振りかけたり水に溶かしたりと、用途に合った使い方ができて便利です。
- 容量 950g
- 成分 セスキ炭酸ソーダ(セスキ炭酸ナトリウム)
時間が経った絵の具汚れの落とし方
ついてから時間が経った絵の具汚れは、オキシクリーンと重曹で落とすのがおすすめ。
まずはオキシクリーンと重曹を1:1の割合で混ぜ、ぬるま湯を加えてペーストを作ります。
汚れた部分に作ったペーストを塗って1時間ほど放置し、歯ブラシなどで軽くこすって汚れを落としましょう。
このとき強くこすると服の繊維を傷めてしまうため注意が必要。
ぬるま湯で洗い流したら、普段通りに洗濯すればOKです。
グラフィコ (GRAPHICO) オキシクリーン 1500g Oxn211272
酸素の泡の力でガンコな汚れもすっきり落とす酸素系漂白剤
粉末タイプの酸素系漂白剤オキシクリーン。
お湯に溶けることで発生する酸素の泡によって、ガンコな汚れやシミを浮き上がらせてしっかり落とせるのが特徴。
過炭酸ナトリウムを主成分とする弱アルカリ性の漂白剤なので、油汚れなど酸性の汚れに高い効果を発揮します。
色落ちの心配がないので、色柄物に使う場合も安心です。
- 容量 1500g
- 成分 過炭酸ナトリウム(酸素系)、炭酸ナトリウム(洗浄補助剤)
絵の具汚れの予防対策
絵の具を使うときは服が汚れないよう対策することも大切。
ここで絵の具汚れの予防対策もチェックしておきましょう。
絵の具を使う際は汚れてもよい服を着る
絵の具を使う日は服装選びにも気をつけましょう。
汚れてもよい服、もしくは汚れが目立ちにくい濃い色の服を着ておくと、絵の具がついた場合も安心です。
洗濯で汚れが落としやすい絵の具を使う
絵の具の種類にこだわりがないのであれば、水彩絵の具を使うのがおすすめ。
落としやすい水彩絵の具なら、万が一服についてしまってもきれいに落とせます。
サクラクレパス (SAKURA) マット水彩マルチ12色13本入り 12mlポリチューブ入り 142587
服についても落としやすい絵画や工作に幅広く使える水彩絵の具
小学校などで多く使われているサクラクレパスのマット水彩マルチ。
マット水彩の用途をマルチに広げた絵の具で、画用紙はもちろん、ペットボトルや牛乳パックなどさまざまなものに描けるのが特徴です。
道具や服についても落としやすく、後始末が簡単なのもポイント。
絵画や工作を思いきり楽しみたい人におすすめです。
- 外形寸法 幅25.4cm 奥行9.8cm 高さ2.3cm
- 13本(12色)
まとめ
服についてしまった絵の具汚れは、絵の具の種類ごとに適切な方法で落とすことが大切。
万が一服に絵の具がついてしまった場合も、正しい落とし方を覚えておけば安心です。
ただし時間が経った絵の具汚れは特に落としにくいため、できるだけ早めに対処するのがおすすめ。
酸素系漂白剤やアルコール、歯磨き粉などを活用し、適切な方法で無理なく落としましょう。