ベランダや玄関の虫除けにおすすめの天然ハーブ8選 かわいい見た目で蚊やゴキブリにも効果的

ハーブといえば、料理の味付けや飾り、癒し効果が期待できるアロマなどを想像すると思います。 自宅で育てられるものも多く、庭やベランダでのガーデニングに取り入れている人も多いでしょう。 そんなハーブですが、料理やアロマだけではなく「虫除け」にも効果的なのはご存知ですか? 虫除けに効果的なハーブは、植えているだけでイヤな虫を寄せ付けない効果があるので、玄関やベランダなどに置けばドアや窓から侵入する虫を防ぐことができます。 今回は、そんな虫除けに効果的なハーブの種類と、ガーデニング初心者でも育てやすい苗を紹介します。
ハーブで虫除け?
一言でハーブといっても、その種類は実に多種多様。 香りを楽しむものや、食材として使用できるものなど、特徴もさまざまです。 そんなハーブの中には、虫除けに効果的なものもあります。
虫除け効果を持つハーブは、主に虫が苦手な香りを放ちます。 中でも、ハッカのスーッとする香りは、蚊やゴキブリを寄せ付けないことで有名でしょう。 ハーブは種類によって香りや成分が異なり、忌避できる虫も異なるので、寄せ付けたくない虫でハーブを選ぶと、より効果的に虫除けができます。 育ったハーブは、虫除け以外に料理やポプリにも活用できるので、ぜひ大切に育ててみてください。
虫除けに効果的なハーブの種類
数あるハーブの中から、虫除けの効果が期待できる品種を紹介します。 忌避できる虫や栽培のときの注意点などもチェックしてみましょう。
ペパーミント
シソ科ハッカ属のペパーミント。 料理やお茶、歯磨き粉などによく使われている、馴染み深いハーブです。 香りの元である「l-メントール(エルメントール)」が、虫を寄せ付けない効果を持っています。
虫除け効果は、蚊やゴキブリ、ハエに効くようです。 ミントの中でも清涼感が強く、ハーブティーにすれば気分転換やリフレッシュになるでしょう。 生命力が強いので、ガーデニング初心者の人でも簡単に育てられられるハーブです。
ハッカ(ニホンハッカ)
シソ科ハッカ属のニホンハッカ。 ハッカは英語でミントという意味ですが、ハッカと呼ばれる場合は主に「ニホンハッカ(ワシュハッカとも呼ぶ)」を指すことが多いです。 ニホンハッカも「l-メントール」を含んでいますが、ペパーミントより多くのメントールを含んでおり、強い清涼感が特徴。
その清涼感ある香りは、蚊やゴキブリに対して効果的。 市販でもよく見るハッカ油やハッカスプレーを自作すれば、植木鉢でカバーできない部分もしっかり虫除けできるでしょう。 ペパーミントと同様に、育て方が簡単な品種なので初心者の人にもおすすめです。
バジル
シソ科メボウキ属のバジル。 イタリア料理に欠かせないバジルには、150種類の品種があります。 そんなバジルに含まれる、抗菌作用を持った「シネオール」に虫除け効果があります。
シネオールには蚊や昆虫、寄生虫などに効果的。 しかし、バジルそのものが虫がつきやすいハーブなので、こまめにお手入れができる人におすすめです。 摘心をして脇芽を成長させるとどんどん葉が増えてくるので、育てたバジルを使ったイタリア料理も楽しめます。
レモングラス
イネ科オガルカヤ属のレモングラス。 レモンの香りの成分である「シトラール」を含んでおり、その爽やかな香りは料理やお茶にも使われます。 このシトラールは虫が嫌がる香りでもあり、特に蚊に効果的。
滅多に虫はつきませんが、まれにナメクジやダニ、蛾の幼虫などが葉を食べてしまうことがあるので、時々チェックすると良いでしょう。 レモングラスはプランターでの栽培もできますが、地植えの方が大きく育ちます。 しかし、暑さに強い半面、寒さには大変弱いので、地植えをしてしまうと冬は越せない可能性があります。
カレンソウ(蚊連草・蚊嫌草)
フウロソウ科テンジクアオイ属のゼラニウムと、イネ科オガルカヤ属のコウスイガヤ(シトロネラとも呼ばれる)を交配してつくられたカレンソウ。 元々ゼラニウムもコウスイガヤも蚊が嫌がる香りを発していますが、交配させることでさらに蚊よけに効果的に。
カレンソウに含まれる「シトロネラール」という成分には、虫を寄せ付けない効果のほか、蚊の二酸化炭素察知能力を低下させて人間に近寄りにくくなる効果もあります。 この虫除け成分は新芽の方が多く、より強い香りがするのも特徴。 暑さには強いですが寒さには弱いため、地植えをせずに移動できるプランターで育て、冬は室内に入れて栽培するのが おすすめです。
ローズマリー
シソ科マンネンロウ属のローズマリー。 肉や魚の臭み消しとして料理に用いられるだけでなく、アロマオイルにも用いられています。 そんな使い勝手の良いローズマリーは、バジルと同じ「シネオール」という抗菌作用が虫除けに効果的。
香りが強いローズマリーは、蚊やゴキブリ、ダニを遠ざけます。 剪定した枝を焼いていぶせば、さらにその効果は絶大。 湿気が苦手なため、日当たり・風通しがよい場所を選び、水のやりすぎには注意しましょう。 ハーブの中でも香りが強く、その香りが苦手な人もいるので、玄関よりベランダ・庭での栽培がおすすめです。
タンジー(ヨモギギク)
キク科ヨモギギク属のタンジー。 丸くて黄色い花が特徴で、その姿がボタンのように見えることから、英名では golden button ともいいます。 強いハーブの香りは虫除け効果が強く、特にアリやハエなどには効果的。
暑さにも寒さにも強いので、初心者の人でも育てやすいハーブです。 ポンッと咲いたようなかわいい花は、玄関にもベランダにも彩りを与え、華やかな雰囲気にしてくれるでしょう。 非常に香りが強く、またその香りは独特なので、購入前に香りを確認することをおすすめします。 また、タンジーには毒性が確認されているので、食用には用いないよう注意しましょう。
ラベンダー
シソ科ラヴァンドラ属のラベンダー。 紫色のかわいい花が特徴で、アロマテラピーでは最も使われるハーブです。 ラベンダーの芳香成分のうち、「リナロール」という成分には「1.8シネオール」が含まれており、この成分が虫除けに効果的です。
蚊や蛾のほかダニ対策にも効果的とされ、玄関やベランダ以外にベッド周りで使用すれば、リラックスしながら虫除けもできて一石二鳥。 ラベンダーは高温多湿に弱いので、玄関やベランダの環境を確認し、真夏は風通しのよい日陰へ移動させるのがおすすめです。
手軽にはじめられる天然虫除けハーブの苗を紹介
ここからは、紹介したハーブから、手軽にはじめられるハーブの苗を紹介します。
ペパーミント 9センチポット苗
寒さに強くオールシーズン栽培できるペパーミント
虫除けのほかに料理やデザートに添えたり、お茶にしたりと幅広く使えるペパーミントの苗です。 花が咲いてしまうと、葉っぱが硬くなってしまうため、定期的に刈り込んで収穫します。 寒さにも強く、多年草なので季節を問わず栽培できるのが魅力的なハーブです。
- 外形寸法 直径9cm
ニホンハッカ 3号ポット
メントール含有量が豊富な独特な香りが特徴のニホンハッカ
他のミントに比べ、ずば抜けてメントール含有量が豊富なニホンハッカです。 ハッカ特有の強い香りは、玄関やベランダからの侵入してくる虫をブロックしてくれるでしょう。 肥料を与えすぎると香りが弱まってしまうので注意。 大きく育ったあとは、ハーブティや虫除けスプレー、ポプリ等でも楽しめます。
- 外形寸法 直径9cm
スイートバジル 9センチポット苗
虫除け以外にも料理に使える万能なスイートバジル
虫除けだけでなく、イタリア料理をはじめとする多くの料理に使える万能なハーブです。 草丈が20cmほどの高さになったら摘心して、脇芽を伸ばします。 剪定を繰り返すと全体的にこんもりとした形になり、葉をたくさん収穫できます。 日当たりの良い場所で水はけのよい土を使うと大きく育ち、育てやすいのが魅力です。
- 外形寸法 直径9cm
レモングラス 9cmポット苗 2個組
害虫がつきづらく育てやすいススキのようなデザインのレモングラス
イネ科のレモングラスはススキのような見た目で、害虫がほとんどつかず育てやすいハーブです。 大きくなると草丈が1メートルくらいになることもあるので、間隔を広めにとって植えるのがおすすす。 寒さに弱い植物なので、プランター栽培の場合は寒くなったら室内で栽培をしましょう。
- 外形寸法 高さ40cm、直径9cm(ポット)
蚊連草 蚊嫌草 (カレンソウ) 3号(1ポット)
睡眠を邪魔する厄介な蚊を追い払ってくれる蚊連草
夏の夜、耳元に迫るプーンという蚊の羽音のせいで安眠できない人も多いでしょう。 そんな厄介な蚊を寄せ付けないよう、手助けをしてくれるのがこちらの蚊連草です。 新芽が香りが強くて虫除けの効果が大きいので、適度に剪定を繰り返して新芽を増やしていくように育てましょう。 プランターが大きければ大きいほどよく育つので、購入したら苗より一回り大きい鉢に植え替えをするのがおすすめです。
- 外形寸法 直径9cm
立ち性ローズマリー苗(ポット)
成長してもすっきりした印象のローズマリー
垂直に伸びていく、立ち性タイプのローズマリーです。 縦長な見た目はすっきりとした印象が感じられるので、良い香りとともにすっきりとしたベランダや庭を演出できます。 虫除け対策にはもちろん、ベランダや庭を彩ったり料理にも使うことができるので、愛情を込めて丁寧に育ててみましょう。
- 外形寸法 幅10cm 高さ20~30cm、鉢直径9.5cm(ポット)
タンジー 3号ポット苗
暑さにも寒さにも耐性のある香りが強いタンジー
暑さにも寒さにも耐性があるタンジーの苗です。 まだ黄色い花が咲いていない状態なので、育て方を確認しながら花を咲かせてみましょう。 自分の力で咲かせた花は、きっと愛着がわいてまるで家族の一員のように感じられるでしょう。 強い香りは、家に虫を侵入させないバリアになるので玄関の横やベランダのドアの近くに置くと効果的です。
- 外形寸法 直径9cm
ラベンダー・グロッソ 9cmポット
花を咲かすとボリュームが出ておしゃれに飾れるラベンダー
高温多湿に弱いラベンダーですが、こちらの品種の苗は生育旺盛。 比較的高温多湿の環境でも育てることができるので、極端に高温多湿な環境でなければあまり敏感にならずに栽培できます。 たくさんの花が咲くと、ボリュームが出てとても華やかに。 強い香りには虫除けの効果があり、たくさんの花はドライフラワーやポプリとしても楽しめるでしょう。
- 外形寸法 直径9cm
育ったハーブの活用アイデア
紹介したハーブを玄関やベランダで栽培すると、虫除けができて便利ですがそのまま植えておくだけではもったいないです。 摘心した葉や花をアレンジして、さらに楽しいハーブ生活をしてみましょう。
ハーブスプレーにして手軽に虫よけ
虫除けの効果があるハーブは、虫除けスプレーにするのがおすすめ。 スプレーは持ち運びもできるので、外出先でも手軽に虫除けができます。
葉を煮だしてできるハーブスプレーは、天然由来の成分なので小さな子供がいる家庭でも気兼ねなく使えます。 ただし、日持ちはしないので、2~3日以内に使い切るようにしましょう。 また、葉をアルコールに浸して日持ちするスプレーの作り方もありますが、アルコールに敏感な人や子供には不向きなので、使う人によって作り方を変えてみましょう。
インテリアにも最適なドライハーブ
ドライフラワーのようにハーブも乾燥させて、ポプリとして楽しむ方法もおすすめです。 乾燥させるだけなので誰でも簡単に作れ、スワッグやリースにして玄関に飾ればかわいい虫除けにもなります。
乾燥させたドライハーブを細かく砕き、布袋で包めば「サシェ」にもなります。 小さなものをたくさん作れば、鉢植えのハーブでは防げない場所でも虫除けができるでしょう。 どちらも香りが薄れると虫除けの効果が低下するので、こまめにチェックして取り換えてください。
まとめ
虫除け効果があるハーブについて紹介しましたが、いかがでしたか? 自分で育てて作ったハーブの虫除けは、市販に比べて安心安全で使いやすいのがメリット。 小さな子供への虫除け対策や、人口的な製品を使いたくないという人にもおすすめです。
ハーブの種類によっても、忌避できる虫の種類が異なるので、いくつかのハーブをうまく使い分けると、より効果的に虫除けができるでしょう。