カメラにレンズフードはいらない? 効果や選び方、種類ごとの役割も解説
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一眼レフカメラのレンズに装着するレンズフード。
レンズフードは、カメラの先端に装着して、余計な光の侵入やレンズの保護カバーの役割を担います。
レンズフードはいらないとの声もありますが、レンズフードにはどんな効果や役割があるのでしょうか。
この記事では、レンズフードの効果・役割・選び方・正しい付け方について紹介します。
カメラを始めたばかりでレンズフードを買うか迷っている人は必見の内容です。
カメラのレンズに取り付けるレンズフードとは
レンズフードとは、カメラのレンズの先端に装着するカメラアクセサリーです。
レンズ内に余計な光が入り込むのを防いだり、意図せずぶつけてしまった時などに、レンズを保護するのが目的。
多くの場合、レンズ購入時に純正品が付属品として付いてきます。
付属していなかった場合や無くしてしまった場合は、サードパーティーメーカーが作った互換性のあるレンズフードも使用できます。
レンズフードの種類を比較
レンズフードには花形・丸型・変形など複数種類があり、それぞれに特徴があります。
それぞれの種類と特徴を解説するので、ぜひ参考にしてください。
花形
最も一般的である花形は、メーカーによって異なりますが、曲線状に切り込みが入った形状や、花弁を筒にしたような形状をしています。
花形レンズフードは、標準レンズやハイエンドの広角レンズに使われることが多い形。
レンズフード本体がギリギリ写らないサイズになっていて、ズームレンズでの使用が効果的です。
丸形
カメラに装着すると、鏡筒部分がそのまま延長したような見た目になるレンズフードは、丸型レンズフードと呼ばれています。
単焦点レンズや望遠レンズなど、リーズナブルに購入できるカメラに付属している場合が多いです。
変形
変形レンズフードは、異形型レンズフードとも呼ばれ、フードが四角形やフジツボ型のようにさまざまな形をしているものを指します。
平たく薄い作りでコンパクト性を重視したもの、見た目のデザインを重視して作られているものなど種類も豊富です。
フィルターとの違いは何?
レンズフード同様、レンズに装着するレンズフィルターと呼ばれるカメラアクセサリーがあります。
レンズフードは余計な光がレンズに入らないようにするカバーアイテムです。
一方レンズフィルターは、直接入ってくる光を遮り、特殊な効果を出すアクセサリーという点に違いがあります。
レンズフードはいらない? 効果と写真への影響
レンズフードは特にいらないアイテムなのでしょうか。
レンズフードがあることで得られる効果と写真への影響を詳しく解説します。
日差しによるゴーストやフレアの映り込みを防ぐ
レンズフードを装着することで、余計な光を遮断し、レンズ本来の性能を引き出す効果が得られます。
強い光の中での撮影時に生じるゴーストやフレアも、レンズフードの装着により軽減可能。
逆光撮影や夜景の撮影時などに大きな効果を発揮します。
雨、砂埃からレンズを守る
レンズフードには雨や砂埃からレンズを守る役割があります。
水濡れや埃の侵入は、レンズの破損や誤作動を引き起こす原因にも。
屋外での撮影時は、急な悪天候や砂埃などにさらされるリスクが高まります。
レンズフードをあらかじめ装着していれば、それらの影響を軽減できるのが魅力です。
衝撃が直接レンズに加わるのを防ぐ
外部からの衝撃が直接にレンズに加わるのを防ぐのもレンズフードの大きな役割。
前方に飛び出す構造になっているカメラレンズは、周りの人やものにぶつかってしまうリスクが高いです。
レンズに衝撃が加わり、傷がついてしまうと修理代も大きくなるため、レンズの保護のためにもレンズフードは必要なアイテムと言えます。
指紋の付着を減らす
レンズへの指紋の付着は、写真の仕上がりに影響します。
レンズフードを装着することでレンズまで手が届かず、指紋の付着も予防できるのがポイント。
特にカメラに手伸ばしてしまいそうな、小さな子供やペットの写真撮影時などには大きな効果を得られます。
レンズフード装着時の注意点
レンズフードは正しい付け方をしなければ、本来の効果を得られず、役割も果たせません。
ここでは、レンズフード装着時の注意点やレンズフードがいらない状況について解説します。
ストロボ(フラッシュ)を遮ることがある
内蔵フラッシュや外付けのストロボの光を、レンズフードが遮ってしまう場合があります。
特に、大きめのものや花形レンズフードは装着時フラッシュに重なっていないかチェックしましょう。
外付けストロボの場合、角度によっては 光を遮る場合があるため、事前に確認しておくことが大切です。
屋内での撮影で暗くなりすぎることも
フレアやゴーストなどの現象は、太陽の光や街灯などの強いが光がレンズに侵入して生じるトラブルです。
そのため、強い光が侵入するリスクの少ない室内での写真撮影でレンズフードを装着すると、暗くなりすぎるためいらない場合もあります。
レンズフードの映り込み(ケラレ)
レンズフードは、使っているレンズの焦点距離や口径に対して適切なものを選ばないと、写真撮影の際レンズフードが映り込んでしまう場合があります。
純正のものであれば間違いはないですが、そうでないものを選ぶ際は、事前に自分のカメラに合うかどうかを必ず確認しましょう。
レンズフードの選び方
レンズフードは正しい選び方をしないとその効果を十分に得られなかったり、逆にトラブルに繋がったりする場合があります。
そのため、形状やサイズ、装着方法など自分の手持ちの一眼レフカメラに合うものを選びましょう。
選び方に自信のない初心者がレンズフードを選ぶ際は、純正のものを選んでおくのがおすすめです。
レンズフードの使い方【収納についても】
一眼レフ内蔵のフラッシュや外付けのフラッシュを使って写真撮影する際には、念のためレンズフードは外しましょう。
レンズフードが不要なときはコンパクトに収納できるよう、反対向きの付け方もできる仕組みになっています。
持ち運びの際も嵩張らずに持ち運べるので便利です。
おすすめレンズフード9選
ここまでに解説した、レンズフードの効果や役割、種類や付け方などをふまえて、おすすめのレンズフードを紹介します。
レンズフードの選び方がわからないという人は、それぞれ比較しながら参考にしてください。
キャノン (CANON) レンズフード EW-63C
不要な光を遮断し快適な撮影環境を作り出す メーカー純正花形レンズフード
大手カメラメーカーであるキャノンから発売されている花形タイプのレンズフードです。
不要な光をしっかりカットし、フレアやゴーストなど写真撮影時のトラブルを軽減します。
メーカー純正品なので、キャノンのカメラを使っている人には間違いないおすすめのアイテムです。
- 対応レンズ RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM、EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM、EF-S18-55mm F4-5.6 IS STM
ニコン (Nikon) レンズフード HB-35
安心の大手メーカー純正品 機能性・デザイン性を兼ね備えた花形レンズフード
ニコンから発売されている花形レンズフードです。
メーカー純正品でありながら、比較的手に取りやすい価格なのが魅力のアイテム。
レンズフード本来の役割である光の遮断はもちろん、見た目のデザイン性が高く対応レンズにつけてかっこよく使えます。
- 対応レンズ AF-S DX NIKKOR 18-200mm f/3.5-5.6G ED VR II、AF-S DX VR Zoom-Nikkor 18-200mm f/3.5-5.6G IF-ED
オリンパス(OLYMPUS) OM SYSTEM LH-61D 58mm
望遠レンズ用のレンズフードに最適 オリンパスの丸型レンズフード
オリンパスの丸形のレンズフードは、望遠レンズ用レンズフードとして注目を集めているアイテムです。
メーカー純正品なので、フレアやゴーストの防止など使用感は申し分ありません。
シンプルデザインで対応一眼レフのデザインの邪魔をしない点も魅力の1つです。
- 対応レンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6、M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
リコー (RICOH) ペンタックス (PENTAX) レンズフード PH-RBD49
低価格ながら効果抜群のメーカー純正品 リコーの丸型レンズフード
リコーから発売されているメーカー純正品の丸型レンズフードです。
対応するレンズの種類は2種類ですが、純正品を比較的低価格で購入できます。
ゴーストやフレアなどのトラブル軽減はもちろん、お気に入りの一眼レフカメラのデザインの邪魔をしないシンプルデザインのレンズフードです。
- 材質 プラスチック
- 対応レンズ smc PENTAX-DA 50-200mmF4-5.6ED WR、smc PENTAX-DA L 50-200mmF4-5.6 ED WR
レンズフード キャノンET-60II互換品 花形
豊富な種類のキャノンレンズに互換性の高い花形レンズフード
キャノンレンズに互換性のある花柄レンズフードです。
互換性のあるレンズの種類も豊富な点が魅力と言えます。
メーカー純正品と比較しても、手に取りやすい価格帯なので、レンズフードは欲しいけど、費用はかけたくない人におすすめです。
- 対応レンズ EF-S 55-250mm f/4-5.6、EF 75-300mm f/4-5.6 USM、EF 75-300mm f/4-5.6 II、EF 75-300mm f/4-5.6 II USM、EF 75-300mm f/4-5.6 III USM、EF 75-300mm f/4-5.6 III、EF 90-300mm f/4.5-5.6 USM、EF 90-300mm f/4.5-5.6
Haoge LH-X200S スクエアメタルレンズフード 富士フイルム X100V用
富士フィルムレンズ6種類に対応可能 カバーまでセットになったレンズフード
富士フィルムの6種類のレンズに互換性のあるアイテムです。
レンズフード・アダプターリング・メタルキャップの3種類アイテムがセットになっています。
レンズフード本来の役割であるゴーストなどの軽減効果はもちろん、キャップ付きでレンズ保護カバーもできるのでおすすめです。
- 材質 アルミニウム
- 対応レンズ 富士フイルムX100V、X100F、X100T、X100S、X70
汎用メタルレンズフード ねじ込み式
8種類のサイズ展開 つけ方簡単ねじ込み式汎用メタルレンズフード
メーカーを問わず、レンズ口径に合わせて装着できる汎用メタルレンズフードです。
サイズ展開も8種類と豊富で、比較的手に取りやすい価格帯な点が魅力のアイテムと言えます。
ねじ込むだけで一眼レフに装着でき、付け方が簡単なのもおすすめのポイントです。
- 材質 アルミニウム
- 対応レンズ レンズ口径37mm、39mm、43mm、46mm、49mm、52mm、55mm、58mm
ワイドシリコンレンズフード 折りたたみ式
光の遮断はもちろん、シリコン素材で衝撃や傷からのカバー効果も抜群
折りたたみ可能なシリコン素材のレンズフードです。
ゴーストなどの撮影トラブルをしっかり軽減し、レンズ本体を衝撃や傷から守るカバーの役割も果たします。
低価格でありながら、8種類のサイズ展開が豊富な点も魅力の1つです。
- 材質 シリコン
- 対応レンズ レンズ口径49mm、52mm、55mm、58mm、62cm、67cm、72cm、77cm
ゼロポートジャパン (ZERO PORT JAPAN) 花形レンズフード 58mm
お気に入りの一眼レフカメラの見栄えをさらにアップ 花形レンズフード
反転収納可能な花形タイプのレンズフードです。
比較的手に取りやすい価格帯と7種類の豊富なサイズ展開、ねじ込み式で付け方も簡単な点が人気を集めています。
デザイン性が高く、装着すると、お気に入りの一眼レフカメラの見栄えがさらにアップするのも魅力の1つです。
- 材質 プラスチック
- 対応レンズ
- CMOSセンサー36x24mm/35mm用レンズ換算 焦点距離28mm以上、レンズ口径ф58mm
- CMOSセンサーAPS-Cサイズ用レンズ換算 焦点距離18mm以上、レンズ口径ф58mm
まとめ
ここまでレンズフードの役割・効果についてや、正しい付け方・選び方について紹介しましたが、いかがでしたか。
中にはレンズフードはいらないという意見もありますが、レンズフードを装着するとより美しく、快適な写真撮影を楽しめます。
レンズフードの選び方がわからないという人も、この記事を参考に、自分の一眼レフカメラに合うレンズフードを見つけてみてください。