牛革の手入れ方法 財布やバッグ、靴の経年変化やラム革、本革との違いも解説

a close up of a brown and white cow's fur

財布やバッグ、靴などの素材として使用される牛革。
カウハイドレザーやステアハイドレザーなどのさまざまな種類があり、それぞれ特徴や性質が異なります。
この記事ではそんな牛革の種類や特徴、適切な手入れ方法などを紹介。
ラム革との違いや本革との違い、経年変化の種類についても解説します。
ブラシやクリームなどのおすすめアイテムも紹介するので、牛革製品の手入れ方法が知りたい人は参考にしてください。

目次

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牛革の特徴

まずは牛革がどんな素材なのかをチェックしましょう。
メリットやデメリットなど、牛革ならではの特徴や性質について解説します。

耐久性が高い

牛革の大きな特徴の1つが、耐久性に優れていること。
表面が平らで皮膚の繊維組織が均一になっているため、耐久性が高く加工しやすいというメリットがあります。

経年変化(エイジング)が起こる

使い続けるほどに味わい深くなっていく経年変化を楽しめるのも特徴に挙げられます。
色味やツヤ感、質感など、長く使うことで変化を味わえるのも牛革ならではの魅力です。

水に弱い

牛革は優れた点が多い反面、水に弱いというデメリットもあります。
雨などで濡れた際にそのまま放置しておくと、シミや変色の原因になることもあるため注意が必要です。

牛革の種類

一口に牛革といっても、その種類はさまざま。
カウハイドレザーやカーフレザーなど、牛革の種類とそれぞれの特徴を紹介します。

カーフレザー

カーフレザーはカーフスキンとも呼ばれ、牛革の中でも高級とされる素材です。
生後半年以内の子牛の皮で、きめ細かくなめらかな質感が特徴。
薄くやわらかいため傷が付きやすく、こまめな手入れが必要とされています。

カウハイドレザー

カウハイドレザーは、生後2年以上の出産を経験した雌牛の皮。
子牛の皮より強度があり、成牛の雄牛の皮より薄いという中間的な性質を持っています。
カウハイドレザーは丈夫でやわらかいのが特徴の素材です。

ブルハイドレザー

ブルハイドレザーは、生後3年以上の去勢されていない雄牛の皮。
名前にある「ブル」とは、成長した雄牛のことを意味しています。
厚みがあり繊維が太く、固めの質感が特徴です。

バッファローレザー

バッファローレザーは水牛のバッファローの皮。
バッファローは川や沼地などの水辺に生息しているため、水に強いのが特徴です。
油分が多く、深い経年変化を楽しめるのもメリットです。

スプリットレザー

スプリットレザーは厚みのある牛革を2枚の層に分割し、本革となる層の下層の床革を加工したもの。
強度が低い床革をポリウレタン樹脂で加工することで、耐久性をアップさせています。

ヘアカーフ

カーフレザーの中でも特に高級とされるのが、ヘアカーフ。
生後6ヶ月以内の子牛の皮を使い、「ヘア」という名の通り、毛を残したまま仕上げられる希少価値の高い牛革です。

ステアハイド

ステアハイドは生後3ヶ月~6ヶ月の間に去勢してから2年以上経った雄の成牛の皮。
均一な厚みと大きな面積が特徴で、耐久性にも優れています。
供給が安定していて、さまざまな製品に使われている牛革です。

キップスキン

キップスキンは生後半年~2年程度の牛の皮。
カウハイドレザーよりキメが細かく、なめらかで美しい質感が特徴です。
カーフレザーの次に上質な革とされています。

ハラコ

ハラコは「腹の中の子」という意味を持ち、出産前に死亡した胎児や、出産後まもなく死亡した子牛の皮を指します。
やわらかな毛並みが特徴で、希少価値が高くほとんど市場に出回ることのない素材です。

ラム革との違い

財布やバッグ、靴などの素材といえばラム革の製品が思い浮かぶ場合もあるでしょう。
ラム革はキメが細かく、やわらかな肌触りが特徴です。
そもそも、牛革とラム革の違いは動物の種類にあり、牛から取れるのが牛革、子羊から取れるのがラム革です。
また、性質上の大きな違いは耐久性にあり、やわらかいラム革は牛革に比べ強度が劣るという特徴があります。

本革との違い

ラム側と牛革の違いを見たところで、牛革と本革の違いも把握しておきましょう。
本革とは人工的に作られた革ではなく、本物の動物の皮を使った革の総称です。
一方の牛革は、文字通り牛から取れる革のこと。
つまり牛革は本革の一部で、同様に羊から取れるラム革も本革の一種という位置づけになります。

牛革の財布やバッグ、靴などの経年変化の種類

ここからは財布やバッグ、靴など、牛革製品の経年変化の種類について解説。
牛革を長く使うことでどのような変化が起こるのかをチェックしておきましょう。

色が変化する

牛革のわかりやすい経年変化の1つが色味の変化。
使い込むほどに油分などが革に染み込んでいくため、濃く味わい深い色合いに変化していきます。

形が変わる

使い続けるうちにやわらかく馴染んでくるのも牛革の特徴です。
牛革のバッグや財布の形も、中に入れたものに合わせて変化していきます。

ツヤが出る

牛革は色味の変化とともに、摩擦などによってツヤも増していきます。
クリームなどで適切に手入れすることで、より美しいツヤを出すことも可能です。

重くなる

バッグや靴などの牛革製品は、油分や水分を保持して重量も増していきます。
クリームを使って手入れをしたり、湿気の多い所で保管したりすることで、少しずつ油分・水分が溜まっていきます。

牛革製品の良い経年変化・長持ちをさせる使い方

ここからは財布やバッグ、靴などの牛革製品を長持ちさせる使い方を紹介。
より良い経年変化を楽しむために、心がけたいポイントについて解説します。

手で触れる

財布やバッグなどの革製品は、手で触れることが大切。
触れることで手の油分が浸透し、色の変化やツヤの変化など良い経年変化をもたらします。

風通しの良い場所に保管

革製品の保管場所は、湿気の少ない風通しの良い場所が最適。
カビなどの発生を防ぐため、十分に汚れを落としてきれいな状態で保管するのもポイントです。

ズボン・パンツなどの後ろポケットには入れない

財布などをズボンやパンツの後ろポケットに入れるのは、できるだけ避けた方が良いでしょう。
型崩れの原因になったり汗が染みてしまったりと、革製品にダメージを与えるおそれがあります。

バッグや財布には物を入れすぎない

牛革製品を長持ちさせるためには、物を入れすぎることは控えてください。
バッグや財布に中身を入れすぎると、素材を傷める原因になってしまうので、無理に物を詰め込むのは避けましょう。
バッグや財布に収まりきらない場合は、サブバッグやカードケースなどを使用するのがおすすめ。

水に濡れたらすぐに拭く

牛革は水に弱く、濡れたまま放置するとシミや変色などの原因になってしまいます。
牛革のバッグや靴が雨などで濡れた場合は、すぐに水分を拭き取るようにしましょう。

牛革には手入れが必要

長い間使用できる牛革製品ですが、良い状態を保つためには適切な手入れが必要です。
きちんと手入れをせずに放置していると、せっかくの牛革製品の寿命も縮めてしまうことに。
日頃から手入れを欠かさないようにすることで、経年変化を楽しみながら長く使えます。
本革専用のクリームやブラシなどを使用し、適切な方法で手入れしましょう。

牛革の手入れ方法

ここで牛革の手入れ方法をチェック。
ブラシやクリーム、防水スプレーを使った牛革の適切な手入れ方法を紹介します。

ブラッシングで埃を落とす

牛革の手入れをするときに大切なのが、クリームなどを塗る前にブラッシングをすること。
革製品にはチリやほこりが付着しているので、表面に傷をつけないようブラッシングで落とします。
牛革製品のほこり落としには、毛足が長くコシのある馬毛ブラシがおすすめです。

クリームを塗り、乾いた布で拭き取る

牛革は乾燥にも弱いため、クリームを塗って油分や水分を補給します。
乾いた布にクリームを少量付け、革表面にまんべんなくクリームを塗っていきます。
塗り終わったら乾いた布で乾拭きをして、表面に残っている余分なクリームを拭き取りましょう。

防水スプレーを吹き付ける

ブラッシングやクリームでの手入れが終わったら、仕上げに防水スプレーを吹き付けましょう。
防水スプレーをかけておくことで、水濡れや汚れを防止できます。
防水スプレーは素材によって合わない場合もあるため、使用する前に目立ちにくい箇所で試すのがおすすめです。

牛革の手入れアイテムおすすめ | ブラシ

コロンブス (columbus) コロンブスブラシ馬毛

品質にもこだわったほこり落としに最適な国産の馬毛ブラシ
靴クリームメーカーコロンブスの国産馬毛ブラシ。
毛足が長くやわらかいため、革靴などのほこりを落とすのに最適です。
持ち手部分に高級家具などの材料として用いられるヤマザクラの間伐材を使用するなど、品質にもこだわって作られています。

  • 外形寸法
    • 幅17cm 奥行5cm(持ち手部分)
    • 毛長 2.8cm
  • 材質 馬毛、間伐材
楽天市場で見る amazonで見る3,300円 Yahoo!ショッピングで見る

サフィール (SAPHIR) ポリッシャーホースヘアブラシ

クリームのすり込みにも使える傷が付きにくい楕円形の馬毛ブラシ
革靴・革製品のメンテナンス用品ブランドサフィールのポリッシャーホースヘアブラシ。
角のない楕円形なので革に傷が付きにくく、手触りもやわらかいのが特徴です。
革製品に付着したほこりを払うのにはもちろん、クリームをすり込むブラッシング用としてもおすすめです。

  • 外形寸法
    • 幅13.5cm 奥行5.5cm 高さ4cm
    • 毛長 2.2cm
  • 材質 馬毛、ブナ
楽天市場で見る amazonで見る2,200円 Yahoo!ショッピングで見る

コロニル (Collonil) 馬毛ブラシ

弾力のある馬毛を豊富に使用した幅広い用途で使える馬毛ブラシ
ドイツ発のレザーケアブランドコロニルの馬毛ブラシ。
弾力性に富んだ馬毛を豊富に使用しているので、汚れ落としや仕上げのポリッシングなど、幅広い用途で使用できます。
広い面だけでなく、縫い目や隅の部分のほこりもすっきり落とせます。

  • 外形寸法 幅17cm 奥行5.4cm 高さ4.5cm
  • 材質 馬毛、木材
楽天市場で見る amazonで見る Yahoo!ショッピングで見る

牛革の手入れアイテムおすすめ | クリーム

M.モゥブレィ (M.MOWBRAY) アニリンカーフクリーム

手入れが難しい皮革にも使用できる初心者にもおすすめのクリーム
革製品の保湿・ツヤ出しに最適なアニリンカーフクリーム。
油分を控えめにすることで色ムラになりにくくなっているため、繊細な皮革にも使用できます。
滑らかで伸びが良く、浸透性も抜群。
革製品の手入れに慣れていない初心者にもおすすめのクリームです。

  • 内容量
    • 通常 60ml
    • Lサイズ 500ml
楽天市場で見る amazonで見る1,320円 Yahoo!ショッピングで見る

サフィール (SAPHIR) スペシャルナッパデリケートクリーム

デリケートな革の手入れにもおすすめの天然由来原料のクリーム
財布やバッグ、靴などの革製品全般に使えるサフィールのスペシャルナッパデリケートクリーム。
シミや色落ちの原因となるワックスや有機溶剤を含んでいないため、デリケートな革にも安心して使用できます
原料にホホバオイル、小麦プロテインを使用しているので、天然由来原料にこだわって選びたい人にもおすすめです。

  • 内容量 75ml
  • 成分 ホホバオイル、小麦プロテイン
楽天市場で見る amazonで見る2,970円 Yahoo!ショッピングで見る

コロニル (Collonil) 1909 シュプリームクリームデラックス

革に潤いとツヤを与えて撥水効果も発揮する栄養クリーム
浸透力の高いシーダーウッドオイル、ラノリンなどの天然オイルを配合した栄養クリーム。
皮革に潤いと栄養を与え、深みのあるしっとりとしたツヤを生み出します。
フッ化炭素樹脂配合で、撥水効果が得られるのもポイント。
カラーレス以外のカラー展開もあるので、手持ちの革製品に合わせて選べます。

  • 内容量 100ml
  • 成分 シダーウッドオイル、ラノリン、フッ化炭素樹脂
楽天市場で見る amazonで見る1,759円 Yahoo!ショッピングで見る

牛革の手入れアイテムおすすめ | 防水スプレー

コロニル (Collonil) 1909 シュプリームプロテクトスプレー

雨や汚れを防ぎながら革に栄養も与えてくれる防水スプレー
コロニル1909シリーズのシュプリームプロテクトスプレー。
フッ化炭素樹脂とシーダーウッドオイルをブレンドしたスプレーなので、雨や汚れから守るだけでなく、保革・栄養効果も与えてくれます。
防水と保革の両方のケアができるアイテムがほしい人におすすめです。

  • 内容量 200ml
  • 成分 フッ化炭素樹脂、シダーウッドオイル
楽天市場で見る amazonで見る2,130円 Yahoo!ショッピングで見る

コロニル (Collonil) ウォーターストップ

防水・防汚効果に加えUVプロテクションも備えた防水スプレー
オールマイティーに使うことが可能なコロニルのウォーターストップ。
皮革の通気性・柔軟性を損なうことなく、高い防水効果・防汚効果を与えられるのが特徴です。
UVプロテクション成分配合で、色褪せや日焼けを防げるのもメリット。
速乾性に優れているため、デリケートな革に使う場合も安心です。

  • 内容量 400ml
  • 成分 フッ化炭素樹脂
楽天市場で見る amazonで見る2,383円 Yahoo!ショッピングで見る

コロンブス (COLUMBUS) アメダス (AMEDAS)

幅広い素材に使用可能な防水・撥油・防汚効果のある保護スプレー
革製品などを保護するプロテクティブスプレーのアメダス。
繊維1本1本にフッ素系撥水・撥油剤をコーティングすることで、高い防水・撥油・防汚効果を発揮します。
本革や合成皮革、布地など、さまざまな素材の製品に使用可能。
手軽に防水・防汚対策したい人におすすめです。

  • 内容量 420ml
  • 成分 フッ素樹脂、石油系炭化水素
楽天市場で見る amazonで見る1,755円 Yahoo!ショッピングで見る

まとめ

牛革にはカウハイドレザーやステアハイドレザーなどさまざまな種類があり、それぞれ特徴や性質も異なります。
牛革製品を長く使うためには、適切な方法で手入れをすることが大切。
クリームやブラシなどを使ってきちんと手入れをすることで、良い経年変化を楽しみながら長く使えます。
適切な手入れを行って、財布やバッグなどの牛革製品を良い状態に保ち、革製品を長く使いましょう。

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※本記事はIECOLLECTION編集部の調査結果に基づいて作成しています。

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